地元ならではの取り組み
福岡県柳川市で注目のプロジェクトが進行しています。就労継続支援A型事業所『HACO』が、老舗菓子店『ケーキのカトウ』と協力し、新たなスイーツ『ローストアスパラカントゥッチ』を開発しました。この商品は、出荷の際に廃棄されがちなアスパラガスの端材を活用したもので、地域産業を支えると同時に、フードロスの削減にもつながる意義深い商品です。
荒れ果てる食材を美味しさに変えて
『HACO』は、地元の食材を利用したアップサイクル製品の開発を推進しています。2024年4月には、野菜と果物のみで作るお茶『HACOCHA』の販売を開始し、特にアスパラガスを使ったフレーバー『001 Asparagus』が好評を博し、福岡県議会議長賞を受賞しました。この商品は製造過程で出る廃棄物を減らすだけでなく、地元の雇用創出にも寄与しているのが特長です。
アスパラガスをスイーツに
今回、老舗の『ケーキのカトウ』と手を組むことで、『HACOCHA 001 Asparagus』からインスパイアを受けた新商品が誕生しました。『ローストアスパラカントゥッチ』は、アスパラガスの自然な甘みと香りを生かし、さらにシナモンのスパイスを加えることで、上品なお味に仕上げられています。この工夫が、地域の新たな名物としての地位を確立する助けとなるでしょう。
約110年の歴史を誇る『ケーキのカトウ』
1913年創業の『ケーキのカトウ』は、素材を大切にした手作りのスイーツが評判です。この店は、地元産の小麦を使用し、手間を惜しまないスイーツ作りで多くのファンに愛されています。夫婦二人三脚で経営しているため、商品は限られるものの、どれも真心が込められた逸品です。特に、カントゥッチはイタリアのビスコッティの一種で、バックグラウンドに地域の文化が息づいています。
努力が実を結ぶ時
今回のコラボレーションが実現したきっかけは、地元産品を活用した「アップサイクル」という共通の理念です。福岡県柳川市の「柳川ブランド認定式」での出会いから始まり、両者の専門知識を活かした開発が行われました。試作は多数行われ、その結果として『ローストアスパラカントゥッチ』が完成しました。
2025年6月17日と18日に開催された「6次化商品PR・販売会」では、初日で用意していた数量が完売するほどの反響がありました。急きょ追加生産に踏み切るなど、商品への期待の高さが伺えます。
未来に向けた夢
この取り組みは、単なる商品開発にとどまりません。両社は、ラムちゃんでのイベントや店頭販売を通じて、一人でも多くの人々にこの商品を届け、フードロスに対する意識を高める活動を続けていく方針です。私たちが『ローストアスパラカントゥッチ』を手に取るとき、その背景にあるストーリーや地域の思いを感じてほしいと願っています。
商品情報
- - 商品名:ローストアスパラカントゥッチ
- - 販売開始:2025年6月
- - 販売場所:
- 『ケーキのカトウ』福岡県柳川市片原町12
- 『HACO SHOP』福岡県柳川市城隅町22-16
- 『よかもん館』福岡県柳川市京町13-1
- 九州佐賀国際空港売店(2025年7月上旬より)
今後はオンライン販売も予定されており、地元の特色あふれるスイーツとして、多くの人々に愛されていくことを期待しています。
企業概要
- - 社名:株式会社HACO LiB
- - 所在地:福岡県大牟田市通町2丁目12-6
- - 代表者:幸森 彩香
- - 事業内容:就労継続支援A型事業所『HACO』の運営
- - 公式サイト