ESG価値の可視化
2024-09-03 13:34:15

アビームコンサルティングと日清食品のESG価値可視化に向けた挑戦

アビームコンサルティングと日清食品のESG価値可視化に向けた挑戦



アビームコンサルティング株式会社は、日清食品ホールディングス株式会社の非財務活動におけるESG(環境・社会・ガバナンス)価値の定量化を支援しました。この取り組みでは、「インパクト加重会計」という手法を用いて、社会的インパクトを金銭的に評価することに重点が置かれています。特に、持続可能なパーム油の使用率向上や、多様性のある雇用に注目し、これらの取り組みに伴う社会的影響を具体的な数値で示すことが目的です。

インパクト加重会計の手法



「インパクト加重会計」は、企業が社会や環境に与える影響をポジティブな面、ネガティブな面の両方から金額に換算する方法です。この手法を通じて、企業は自社の成長や影響力を他社と比較することが可能になり、経営判断にも役立てることができます。また、この評価が投資家に対する情報開示としても機能し、会社の透明性を高める要因となります。

日清食品ホールディングスの取り組み



日清食品ホールディングスでは、ESG活動を企業価値向上に欠かせない要素として捉えています。これにより、社会的価値と経済的価値が両立することを目指し、ESG施策の優先順位付けを行っています。具体的には、同社の環境戦略である「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」において、持続可能なパーム油調達を推進し、2023年までにその比率を100%にすることを目標としています。

具体的な成果の評価



今回の取り組みでは、いくつかの分析を行い、以下のような成果を確認しました。

1. RSPO認証パーム油の調達 についての分析では、CO2排出削減やパーム油農家の生活の質向上といったプラスの社会的影響が示され、社会的インパクトが調達コストを上回ることが確認されました。

2. 雇用による地域社会およびダイバーシティへの貢献 については、総賃金における社会的インパクトの割合が約67%との結果が出ており、海外の同様の企業と比較しても高い水準にあることが確かめられました。

これらの結果は、アビームコンサルティングが持つ豊富なナレッジと専門的な知見により実現されました。特に、データ収集やインパクト評価の支援が重要な役割を果たしました。

今後の展望



アビームコンサルティングは、今後もESG領域における企業や組織の価値向上を目指し、新たな価値創造と持続可能な社会の実現をフォローアップしていく予定です。社会的インパクトを可視化することで、企業活動がどのように社会に寄与しているかを具体的に示すことが期待されており、これがESG経営の重要な鍵となるでしょう。各企業のESG活動をさらに掘り下げ、具体的な数値でその価値を理解する手助けを行っていきます。

この取り組みの成果は、日清食品グループの2024年9月2日に発行された「VALUE REPORT 2024」にも記載されています。ESGの重要性がますます高まる中、各社がこれにどう対処していくかが注目されます。

参考リンク



このような取り組みが成功することで、企業の持続可能性や社会的責任が一層強化されていくことを期待しています。


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会社情報

会社名
アビームコンサルティング株式会社
住所
東京都中央区八重洲二丁目2番1号東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー
電話番号

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