楽々、脱炭素型きのこ栽培
2024-06-28 11:19:03

脱炭素型きのこ栽培装置で社会課題解決!バイオテックスタートアップ「楽々」がジェネシア・ベンチャーズから資金調達

脱炭素型きのこ栽培で社会課題解決!バイオテックスタートアップ「楽々」がジェネシア・ベンチャーズから資金調達



新潟県新潟市に本社を置くバイオテックスタートアップの株式会社楽々は、脱炭素型・有機きのこ菌床製造装置「マッシュファメンタシステム」の開発・販売を行う企業だ。同社は、ジェネシア・ベンチャーズが運用するGenesia Venture Fund 3号からの資金調達を実施したことを発表した。

楽々は、原料由来の土壌微生物の発酵を活用した脱炭素型のきのこ菌床製造技術を開発し、特許を取得している。同社の独自技術である「マッシュファメンタシステム」は、国際特許取得も目指すことができる新規性の高いきのこ菌床製造方法だ。国内特許は既に3件取得しており、そのうち2件は米国・中国・EUを含む8か国に国際特許出願している。

「マッシュファメンタシステム」が実現する未来



「マッシュファメンタシステム」は、日本が得意とする「発酵・醸造」のように、装置本体(樽)とそれを囲む部屋(蔵)の構成となっている。少ないエネルギーで装置本体内部の環境をコントロールすることで、殺菌や発酵などの微生物の活動を再現性もって行うことができる。

このシステムは、自然界できのこが発生する土壌環境を模倣しており、従来の技術のように高い圧力や熱をかけて原料を滅菌する必要がないため、温暖化ガス排出量を70%削減できる環境負荷の低い技術と言える。さらに、原料当たりのきのこ収穫量は既存技術と遜色ないだけでなく、廃棄菌床は有機認証を取得した農業に利用できるなど、環境への負荷を低減するだけでなく、農業にも貢献できる。

社会課題解決への貢献



楽々は、「マッシュファメンタシステム」を通じて、以下のような社会課題の解決を目指している。

カーボンニュートラルによる温暖化対策:温暖化ガス排出量の削減に貢献する。
物流2024年問題に対応する地産地消の推進:地域における食料自給率向上に貢献する。
農業者支援と土壌改良による各地食料自給率向上:農業者の収益増加と土壌の改善に貢献する。
農福連携(農業+福祉)による雇用問題の解決:福祉事業との連携による雇用創出に貢献する。

今回の資金調達で目指すもの



今回の資金調達により、楽々は「マッシュファメンタシステム」のさらなる開発・普及を進めるとともに、海外展開も視野に入れている。また、ライセンス事業や商品の海外展開など、多角的なビジネスモデルの構築を目指していく。

ジェネシア・ベンチャーズのInvestment Managerである水谷航己氏は、「楽々のきのこは、香りや食感が豊かで、とても美味しく、環境にも優しい。今回の資金調達を通じて、楽々のきのこを多くの人に届けたい」とコメントしている。

楽々は、今後も革新的な技術で社会課題解決に貢献していくことが期待される。


画像1

画像2

画像3

画像4

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。