フルブライト・プログラム70周年記念イベント
2023年、フルブライト・プログラムはその70周年を祝いました。この節目を記念して、オンラインイベントが開催され、学術界や医療界、経済界の著名な専門家たちが現代の国際交流の重要性について講演しました。
講演の概要
当日は、東京大学名誉教授の藤原帰一氏、国際医療福祉大学教授の赤津晴子氏、ウミトロン株式会社の藤原謙氏がそれぞれの専門分野からの視点を通じて、フルブライト・プログラムの役割や意義について語りました。これらの講演は、参加者にとって非常に刺激的で考えさせられる内容となりました。
藤原帰一氏の講演「世界に開いた窓としてのフルブライト・プログラム」では、フルブライトの存在が国際的な視野を広げ、不寛容な争いを解決する手助けとなることが強調されました。氏は、「自らを今いる環境から離れさせることが、真の成長を促す」と述べ、国境を越えた交流の重要性を訴えました。
一方、赤津晴子氏は「Stepping Out of Our Comfort Zone」と題した講演で、留学を通じて得た多様な視点をシェアしました。彼女は、「コロナ禍こそが、コンフォートゾーンから一歩踏み出す絶好のチャンス」と提案し、受講者に新たな挑戦を促しました。彼女は、留学がもたらす多様性によって生じる“1+1=3”のマジックについても触れ、これがどのようにクリエイティビティを高めるのかを述べました。
藤原謙氏の視点
元JAXAエンジニアの藤原謙氏は「未開の海を探検しよう」と題して、キャリアチェンジの重要性を語りました。専門分野が異なる世界に飛び込むことで得られる新しい視点や成長の機会を語りつつ、フルブライトのネットワークが彼のキャリアに与えた影響についても触れました。彼は、「未知の世界に足を踏み入れることで、予想もしない成長を遂げられる」とのメッセージを伝えました。
パネルディスカッションの内容
その後行われたパネルディスカッションでは、山辺恵理子氏がモデレーターを務め、国際社会における留学の意義について意見を交わしました。赤津氏はオンライン授業の限界について触れ、「実際の対面授業やネットワーク作りの機会が必要」と訴えました。藤原謙氏もネットワークの重要性を強調し、留学経験者とつながることでキャリアの幅が広がると述べました。
閉会の挨拶
最後に、津田塾大学名誉教授の飯野正子氏が閉会の挨拶を行いました。彼女は、「この時代にこそ、コンフォートゾーンから一歩踏み出すことが求められる」と述べ、フルブライト・プログラムへ参加することで得られる素晴らしい未来を期待する声を寄せました。
フルブライト・プログラムについて
1946年に米国上院議員のJ.ウィリアム・フルブライト氏によって始まったこのプログラムは、教育交流を通じて世界平和を目指すものです。これまでに9,500人以上の学生や研究者がこのプログラムを通じてアメリカで学び、様々な分野で活躍しています。フルブライト・プログラムは、国際的な人材育成に貢献し続けています。詳しくは
公式サイトをご覧ください。