2025年9月2日、代官山に新しい食のオアシス『Nén Tokyo』がグランドオープンしました。ベトナムのダナン発のこのレストランは、「Consciously Vietnamese(意識的にベトナムらしく)」という哲学を掲げ、伝統と革新が融合する現代的なベトナム料理の体験を提供します。
このレストランの特徴的なコンセプトは「規律的な爆発(A Controlled Explosion)」です。シェフのサマー・レ(Summer Le)率いるチームは、ベトナム料理の本質を尊重しながらも、日本の旬の食材を巧みに取り入れることで、新たな味わいを創造しています。料理は単なる食事ではなく、ひとつの体験として捉えられており、食材の背景やベトナム文化を感じられるコースメニューが展開されています。
『Nén Tokyo』では、フルコースが9品で21,000円(税込)、ショートコースが6品で16,000円(税込)という価格帯で提供され、シーズンによって金額が変動する可能性がありますが、どれもサステナブルな食材が使用されています。特に日本国内で育った地元の食材を活用し、他国の文化を取り入れながらも、日本の土地にしっかりと根付くような料理が求められています。
また、内装デザインには著名なデザインスタジオ「nendo」が関わっており、独自の美しさと調和を醸し出しています。レストランは、静けさと奥行きを持った空間を提供し、ベトナムの伝統的な紙芸術「Trúc Chỉ(チュックチー)」が随所に取り入れられています。これは、現代的な感性とベトナムの精神が融合したインテリアであり、来店者に新たな体験をもたらします。
このように『Nén Tokyo』は、料理、デザイン、そして体験の全てを通して一貫したメッセージを伝えており、その魅力は多岐にわたります。彼らの料理は、単なる食べ物以上のものとして、文化や歴史、自然との深い結びつきを感じることができるのです。
さらには、シェフのサマー・レは、日本の文化や美意識に深い理解を持ち、その経験が彼女の料理や空間に反映されています。彼女は、学生時代に料理ブログを始め、ダナンでファインダイニング「Nén」を開業。その後、ホーチミンに「Nén Light」をオープンし、ベトナム料理を多くの人々に知らしめてきました。
『Nén Tokyo』は、今後のランチメニューや貸切イベントの展開も計画されており、さらなる可能性を秘めたレストランとして期待が高まります。私たちの味覚を刺激し、文化的な体験を提供する『Nén Tokyo』の世界を、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。