春日井製菓とUR都市機構が挑む新プロジェクト
2024年6月27日に締結された春日井製菓株式会社と独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)との「地域連携・協力に関する連携協定」。その具体策の一つとして、愛知県春日井市に位置する高蔵寺ニュータウンを対象にした「団地味ラムネプロジェクト」が始動します。このプロジェクトは地域コミュニティの活性化を図り、住民同士の交流を促進することを目指しています。
背景にあるコミュニティ問題
UR都市機構は、日本 nationwide に1,421の団地を所有し、約70万戸を管理している国家が支援する大家さんです。近年、高齢者世帯の増加や住民の孤立化、地域コミュニティの希薄化が大きな課題となっています。こうした背景を受けてUR都市機構は、多世代間でのつながりを強める「ミクストコミュニティ」形成に注力し、地域の魅力を高める取り組みを進めています。
過去には、千葉の花見川団地や神奈川の洋光台団地などでの成功事例もあり、今回は春日井製菓とのコラボレーションで新たな仕掛けを作り出します。特に、若年層やファミリー層との結びつきを強化するための新しい試みとして注目を集めています。
4つの連携理由
春日井製菓がUR都市機構との提携に進んだ理由は次の4点です。まず、世代を超えて愛されているロングセラーの商品群(例えば、グリーン豆やラムネなど)が存在し、親から子、さらには孫へと受け継がれていくことで、コミュニケーションのツールとして使える点です。
次に、人を惹きつけるイベント力。2018年から続く「スナックかすがい」トークイベントや「おかしなメニューコンテスト」など、予期せぬ楽しさを提供し、人々のつながりを深めるノウハウがあることです。
さらに、「畑と自分を育てる日」のような地域密着型の活動や、多業種とのコラボレーションを通じて地域活性化に取り組んできた点も重要です。
最後に、SNSやYouTubeを通じた情報発信能力も大きな強みであり、このプロジェクトを通じて様々な活動を広め、単発で終わらせない意欲があります。
団地味ラムネプロジェクトの詳細
このプロジェクトは、日本初となる「ミクストコミュニティ」を形成を目指し、高蔵寺ニュータウンの住民がオリジナルのラムネを手作りするワークショップ、イベントなどを通じてつながりを深めるものです。プロジェクトの名称には、地域の人々が元気になることを願い、ラムネが選ばれました。
ラムネの根幹をなす「ぶどう糖」の良さは、口の中でじゅわっと溶けるおいしさで、幅広い世代に愛されています。このラムネを通じて、地域の良さや課題を知り、皆で楽しむ活動を生み出す運動が展開されます。
300の思い出を印刷したラムネ
プロジェクトの第1弾として、「高蔵寺ニュータウンの幸せな思い出」を募集します。選ばれた300の思い出は、オリジナルラムネの包装に印刷され、2025年内の完成を目指します。
応募資格は、高蔵寺ニュータウンに現在または過去に住んでいる方、働いている方などで、日本語での応募ができます。
今後の展望
団地味ラムネプロジェクトは、初回のラムネづくりに加え、2025年内には9回のワークショップを予定。高蔵寺ニュータウンに住む人々が気の合う仲間を見つけ、自分たちで楽しい活動に挑戦できるようなきっかけを提供していく予定です。
春日井製菓について
愛知県名古屋市で1928年に創業した春日井製菓。人気商品には『黒あめ』や『つぶグミ』などがあり、広範な年齢層に支持されています。社外の仲間をつくる「おかしな実験室」を立ち上げることで、URとのつながりが生まれ、今回のコラボレーションに至りました。地域活性化の未来を担うこの新たなプロジェクトに期待が高まります。