大学の未来を築く:大学基金運用フォーラムの意義と内容
2024年7月30日、東京のJST本部にて「大学ファンド 大学基金フォーラム」が開催されました。このイベントは内閣府、文部科学省、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の共催により実現しました。フォーラムの主旨は、大学が自らの基金をどのように運用し、将来的にそれを持続可能な形で成長させていくかを議論することです。
フォーラムの背景と目的
近年、大学における研究力の強化が求められています。そのためには、資金の適切な運用が鍵となります。このような背景から、大学ファンドの運用に関する具体的な指針を示すことを目的としたフォーラムが企画されました。参加者には多くの大学関係者が集まり、大変意義のある議論が交わされました。
プログラムの概要
フォーラムでは、まずJSTの理事長、橋本和仁氏による開会挨拶が行われ、その後文部科学省の研究振興局長、塩見みづ枝氏の挨拶が続きました。
第1部:大学ファンドの運用について
フォーラムは2つの大きなパートに分かれていました。第1部では、JSTの運用業務担当理事が2023年度の運用実績について報告しました。特に、資金運用の考え方やリスク管理の体制についても詳細な説明が行われました。質疑応答の時間では、出席者からの活発な質問が飛び交い、概要に対する理解が深まりました。
特別講演
特に注目を集めたのが、米国カリフォルニア大学からのエドモンド・フォン氏による特別講演でした。米国の大学エンダウメント運用の戦略についての洞察は、参加者に新たな視点を与えるものでした。
第2部:大学基金を取り巻く環境
第2部では金融庁長官である井藤英樹氏が、「資産運用立国実現プラン」を踏まえたアセットオーナーシップ改革を講演しました。さらに、文部科学省の取組みについても説明があり、国内大学の基金運用に関する現状と将来の展望が示されました。続くパネルディスカッションでは、有識者たちが大学基金運用の意義について議論し、様々な視点からアセットオーナーシップについて深掘りされました。
今後の展望
フォーラムを通じて得られた知見は、今後の大学における資金運用の参考となることでしょう。JSTは、引き続き各大学に対して有用な情報を提供し続けることを表明しており、大学が持続可能な形で成長していくための支援を行っていくとしています。
お問い合わせ
なお、フォーラムについての詳細な情報やお問い合わせは、文部科学省研究振興局大学研究基盤整備課資金運用企画室までお願いします。電話番号は03-5253-4111です。メールでの連絡は
[email protected]まで。
このフォーラムは大学の研究力強化のための重要なステップであり、今後の成果が期待されます。将来的に、大学が自立した運用を行い、持続的な発展を遂げることを願っています。