新卒採用のリアルを語る座談会
2023年11月22日、大阪府吹田市を拠点とする株式会社ABABAが主催する座談会が開催されました。このイベントには、広告、IT、人材、金融、コンサルティング業界から現役の人事・採用担当者が参加し、採用に関する様々な意見を交わしました。
新卒採用のトレンド
座談会の司会を務めたのは、ABABAの広報担当・尾上七海氏。初めに、自社の新卒採用基準についての本音が語られました。
IT業界に属するDさんは、「採用基準にはこだわらず、まずは会ってみることが大切」と意見を述べました。「応募者と直接対話することで、この人と働きたいかを見極められる」とDさんは強調しました。
一方で、広告業界のCさんは業界特有の採用基準について思案。実務で数字や分析能力が求められるため、受験した学生の学歴も判断基準になることが少なくないと語りました。しかし、アプローチとして、カルチャーフィットをより重視している点も語られました。
応募者の質の変化
学生の自己アピールが類似している現象が指摘される中、「自由に語れるオープンチャットの存在」が新たなコミュニケーションの場になっていることも報告されました。社会人と学生が一堂に集う場としての重要性や、密接な繋がりが育まれている様子が伺えました。
声が上がる内定辞退の悩み
内定承諾後の辞退問題も取り沙汰され、各社から実体験が共有される場面もありました。人材業界のEさんは、内定式直前に学生から「卒業できませんでした」との連絡があった経験を語り、驚きと苦悩を明らかにしました。「せめて前日には知らせてほしい」との心情が切実に伝わってきました。
新たな採用手法の探求
また、この座談会ではAI面接導入の効果についても語られました。広告業界Aさんは、「AI面接のお陰で、事前に選抜された質の高い応募者に接することができた」と述べるなど、テクノロジーの活用が今後の採用活動へ果敢に活用される意義も広がっていることが示されました。
社会人としての視点
最後に、参加者全員が今後の新卒採用活動に向けた思いを語り、互いに意見を交わしました。近年の採用現場が直面している「親の意向」に関する問題「オヤカク」「オヤブロ」についての意見も飛び交い、各社がそれにどう対処していくのか、課題感が日々色濃くなっていると感じさせられました。このようなディスカッションは、参加者にとって悩みを共有する貴重な機会となりました。
この座談会の参加者からは、各業界を問わず新卒採用の未来に向けた提言が得られ、今後の採用手法への期待が高まったことは間違いありません。今後の新卒採用におけるリソース配分や適切な選考基準の設定に向けたヒントが得られる、非常に充実した座談会でした。