3D FPGA革命
2012-05-31 11:51:37
ザイリンクスが世界初の3DヘテロジニアスFPGAを発表、通信業界に革命をもたらす
ザイリンクスが革新をもたらす
ザイリンクス社が5月30日、世界初の3DヘテロジニアスFPGAであるVirtex(R)-7 H580Tの出荷開始を発表しました。この新しいFPGAは、最大16個の28Gbpsトランシーバーと72個の13.1Gbpsトランシーバーを搭載しており、業界で最も幅広い帯域幅を誇る製品です。この技術により、Nx100Gおよび400Gラインカードソリューションにおいて飛躍的な性能向上が実現され、シングルチップソリューションとして通信業界に新たなスタンダードを打ち立てたと言えます。
進化したシステムパフォーマンス
Virtex-7 H580Tは、ザイリンクスのスタックドシリコンインターコネクト(SSI)技術を採用しており、これにより容量の大きなデバイスを構築することが可能となりました。競合のモノリシックFPGAでは28Gbpsチャネルが4分の1程度しか搭載できない中、Virtex-7 HTは高性能かつ低消費電力という特長も併せ持つため、システム性能が大幅に向上しています。それに加え、FPGAとトランシーバー間のノイズ分離がしやすく、シグナルインテグリティとシステムマージンも改善されるといったメリットもあります。
コストと効率性の向上
通信業界ではデータ使用量の急増に伴い、効率的なネットワークのアップグレードが求められています。Virtex-7 HTデバイスは、CFP2および将来的なCFP4光モジュールへのスムーズな移行を可能にするだけでなく、必要なエリア、消費電力、コストの要件に対しても高い統合性を提供します。これにより、ビット当たりのコスト削減が実現され、光モジュールの消費電力の低減やポート集積度の向上が期待されます。
ネットワークシステムメーカーの期待
シリコンフォトニクス業界のリーダーであるLuxtera社のマーケティング部バイスプレジデント、クリス・バーギー氏も「Virtex-7 H580Tデバイスの28Gbpsトランシーバーは、その送信ジッタの低さで非常に感心しました」とコメントしています。この新製品は、ネットワークシステムメーカーが帯域幅を拡張する際の課題解決に寄与し、業界に新たな一歩を踏み出すことを示唆しています。
今後の展開と供給体制
Virtex-7 H580Tはすでに市場に出荷を開始しており、これを支える開発ツールとして新たに発表されたVivado(TM) Design Suiteが利用可能です。今後、400GEをサポートするVirtex-7 H870Tデバイスも登場する予定です。これにより、さらなる消費電力削減とコスト最適化が期待され、将来的な通信設備の設計においても柔軟なソリューションを提供できる形が整いつつあります。
ザイリンクスのビジョン
ザイリンクスは、ハードウェアとソフトウェアのプログラマビリティを両立させる技術のリーディングプロバイダーとして知られています。彼らのデバイスは、従来のものを超えた様々な機能を提供し、多様なユーザーニーズに応えることを目指しています。詳しい情報は、ザイリンクスの公式ウェブサイトで確認できます。
会社情報
- 会社名
-
ザイリンクス株式会社
- 住所
- 東京都品川区大崎1-2-2アートヴィレッジ大崎セントラルタワー4階
- 電話番号
-
03-6744-7740