奄美大島の新たな雇用創出を目指す「リトリモ」の挑戦
奄美大島での新たな働き方を提案する複業マッチングサービス「リトリモ」が、国土交通省の実証調査事業に採択されました。2024年11月から2025年3月までの期間にわたり、奄美大島への移住や二地域居住を考える人々に、新たな雇用の創出を目指しています。
複業マッチングサービス「リトリモ」の背景
「リトリモ」は、合同会社KAZAMIが運営するサービスで、仕事を通じた地域との関わりを促進することを目指しています。奄美大島に移住を検討する際の大きな課題は、仕事(なりわい)の確保です。KAZAMIは、移住者と地域事業者のマッチングを通じて、アイデンティティを維持しながら新しい働き方を提案することを目的としています。
2024年11月18日から2025年3月7日まで実施されたこの事業では、473名の新規ユーザーが登録。これは、奄美群島全体で掲げる年間の移住目標人数の約40%に相当します。この実証期間中に、地域社会に資する4件のマッチングが成立し、新規雇用が生まれました。
「リトリモ」の特徴
「リトリモ」には以下のような特徴があります:
1.
独自の求人情報
コーディネーターが島内企業を訪問し、リモートワークに対応した独自のシゴト情報を発掘・掲載。
2.
当事者目線のサービス設計
Iターン移住者や多地域居住者のニーズに応じた手厚いサポートが随所に。実体験に基づく情報やサポートが提供されます。
3.
総合的なサポート体制
地元のコーディネーターが利用者を支援し、オンラインコミュニティやコワーキングスペースの利用も可能です。
実証調査の成果
この実証調査において、「リトリモ」は473名の新規ユーザー登録を獲得しました。これは、奄美群島の年間移住目標人数の約4割にあたります。さらに、18件の島内独自のシゴトが新たに発掘され、4件のマッチングが成功を収めました。サービス利用者の満足度も61.5%を記録し、多くの参加者が新たな働き方の可能性を体験しました。
実際の「シゴト」マッチング事例
「リトリモ」の成功事例として、バスラッピングのデザイン制作や黒糖焼酎専門のECサイトでの画像加工があります。求職者はそれぞれ自分のスキルを活かしながら、地元の事業と関わることができたと喜びの声を寄せています。これにより、地域経済の活性化にもつながっています。
今後の展望
KAZAMIは、「リトリモ」のサービスをさらに充実させるため、地域企業との連携を強化し、スキルと地域への思いをいかしたマッチングを目指します。また、地域に根付いた独自のシステムやサービスの開発にも取り組み、奄美大島の魅力を向上させるお手伝いを続けていきます。
まとめ
「リトリモ」は奄美大島の新たな働き方の実現に向けて、地域とつながる職業機会の創出を進めています。この取り組みは、移住や二地域居住を考える人々にとって大きな希望となるでしょう。今後も彼らの活動に注目が集まります。