新NISAの影響と利用実態調査
2024年1月に導入された新しいNISA制度について、全国の家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する株式会社400Fが行った調査結果が注目されています。これに関する意向調査は、同社のユーザー574人を対象として実施され、NISAの認知度や利用状況、さらに投資に対する意欲に関する洞察を提供しました。
認知度の向上
調査によると、新NISAに対する認知率は91.5%に達し、今年の1月には86.6%だったことから、9カ月間で4.9ポイントの上昇が見られました。しかし、認知している人の中でも、約27.1%がその内容を把握していないと回答しています。これは依然として4人に1人がNISA制度について不完全な理解に留まっていることが分かります。
利用率の増加
新NISAの利用状況については、6割以上の人が「利用している」と回答しており、その割合は前年の37.8%から20.4ポイント増加しました。また、成長投資枠を利用しているのは79.6%、つみたて投資枠に関しては86.2%と、高い数値が記録されています。これは多くの人々が新NISAを活用していることを示しています。
投資額の実態
特に注目すべきは、つみたて投資枠での平均的な月々の積立金額が6万3,785円であることです。多くの人がこの枠を利用している様子が伺い, 50.3%は毎月9万円以上10万円未満の積立てを行っていることが分かりました。
人気の投資先
次に、投資先のランキングも調査されました。地域別では「日本株」と「全世界株」が人気の2つで、共に59.3%の支持を得ています。また、タイプ別で最も支持を集めたのは「成長株」で50.3%、さらに投資信託ETFでは「インデックスファンド」が86.8%という高い数値を示しています。これらの結果は、投資家がどのような戦略で資産を運用しようとしているのかを伺わせます。
投資意欲の変化
新NISAを利用することで、投資意欲が高まったと回答したのは60.8%に達しました。一方で、投資意欲に変化がないとしたのは38.1%、逆に低くなったという人はわずか1.1%に留まっています。この結果は、新NISAが投資家の心理にポジティブな影響を与えていることを強く示しています。
「投資でより利益を追求したい」と答えた人は64.8%、また「投資が面白い」と感じている人も47.0%という結果が出ており、この制度の効果が浮き彫りになっています。
まとめ
新NISAは多くの人に受け入れられ、実際の利用状況も増加していますが、制度の内容を十分に理解していない人が依然として多いことが分かりました。この調査結果を受けて、株式会社400Fはさらに、NISAの詳細を解説する無料のオンラインセミナーを実施する予定です。金融知識を深めるための機会として、利用者には積極的に参加を促しています。
私たちの生活に身近な投資の選択肢としての新NISA。今後もその動向に注目が集まります。