アボットの新技術
2024-10-03 14:32:07

国内初のデュアルチャンバリードレスペースメーカ誕生!アボットの新技術とは

心房と心室を同期させる新技術の導入



2024年10月3日、アボットメディカルジャパンが、国内初となる心房と心室に留置するデュアルチャンバのリードレスペースメーカ「AVEIR™ DRシステム」の薬事承認を取得したことを発表しました。

この新しいリードレスペースメーカは、心房用の「AVEIR AR」と心室用の「AVEIR VR」という2つのデバイスから構成されています。特筆すべきは、アボットの独自技術である「i2i™テクノロジー」が搭載されており、これにより心房と心室の拍動を生理的に同期させたペーシングが可能となりました。これにより患者さんの健康管理が一層効果的に行えるようになります。

アップグレードの柔軟性



すでに「AVEIR VR」を使用中の患者さんには新たに「AVEIR AR」を追加することで、心房と心室の両方を同時に管理できるデュアルチャンバモードへのアップグレードが可能です。AVEIR ARは国内初の心房用リードレスペースメーカで、単体でも使用が可能です。

実際、心臓の不整脈に対する治療においては、心房や心室のセンシングとペーシングが極めて重要です。しかし従来のペースメーカでは、外科的介入を必要とする場合が多く、合併症のリスクも伴いました。それに対して、リードレスペースメーカであるAVEIRシリーズは、体への負担を軽減し、より低侵襲な治療が可能です。

心房と心室の不整脈治療



徐脈性不整脈の原因はさまざまですが、特に房室ブロックや洞不全症候群、徐脈性心房細動といった病態が主なものとされています。日本国内では、年約4.6万人がペースメーカ治療を必要としており、その数は今後の高齢化社会の影響もあって増加するとみられています。

今回のAVEIR DRシステムの導入により、こうした不整脈に対する治療の選択肢が拡大し、より多くの患者がリードレスペースメーカでの治療を受けられるようになるのです。

医師の声



この新しい技術について、東京女子医科大学病院の七田教授は、「リードレスペースメーカの導入により、多くの患者がその恩恵を受けてきましたが、選択肢は限定されていました。新たにAVEIR DRが承認されたことで、従来型ペースメーカの機能を超えた治療が可能になります。また、専用カテーテルの承認もされており、より多くの患者に向けた選択肢が提供されることが期待されます」と述べています。

未来に向けたアボットの目標



アボットは引き続き、リードレスペースメーカ技術の開発に注力しており、患者一人一人に適した治療の選択肢を提供する努力を続けると宣言しています。AVEIR DRシステムは、独自の技術と治療法によって患者のQOL(生活の質)向上に貢献することを目指しています。

医療の新たな選択肢



最後に、AVEIR DRシステムは、その海外臨床試験でも高い植込み成功率を示しており、心房と心室の同期率も95%以上という結果が得られています。今後も、この技術が多くの患者に新たな希望をもたらすことが期待されています。

アボットが提供するリードレスペースメーカ「AVEIR」、この技術は、今後の医療における不整脈治療の新たなスタンダードとなるでしょう。


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会社情報

会社名
アボットメディカルジャパン合同会社
住所
東京都港区東新橋一丁目5番2号 汐留シティセンター
電話番号
03-6255-6370

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