美術館とアクセシビリティ
2024-08-02 16:21:27

美術館のアクセシビリティ向上を目指すNCARシンポジウムが開催

美術館のアクセシビリティ向上を議論するNCARシンポジウム



2024年9月23日、東京都港区の国立新美術館にて、『NCARシンポジウム003 美術館のアクセシビリティ―共生社会に向けて、対話のある“合理的配慮”とは?』が開催されます。このイベントは、国立アートリサーチセンター(NCAR)が主催し、障害のある方やアーティスト、中間支援組織のNPOなどが参加し、美術館におけるバリアフリー化についての理解を深める場となります。

アクセシビリティとは、すべての人が利用しやすい環境、すなわち多様な人々が共存できる社会を実現するための基本的な考え方です。この重要性は、2023年4月に施行された改正博物館法や、2024年4月施行予定の改正障害者差別解消法においても明記されており、全事業者に対して「合理的配慮」の提供が求められています。これに伴い、特に文化施設である美術館においても、すべての人々が平等に利用できる環境づくりが急務とされています。

シンポジウムでは、様々な背景を持つ方々が集まり、自身の体験や知識をシェアしながら「合理的配慮」をどう実現していくかを探っていきます。プログラムは、第一部での開会挨拶や趣旨説明から始まり、ケーススタディの紹介へと続きます。具体的には、京都国立近代美術館と連携した活動や、森美術館での手話ツアー、さらに「みんなでミュージアム」というプロジェクトなど、多様な視点からの事例が共有される予定です。

また、パネルディスカッションでは、東京藝術大学学長の日比野克彦氏をはじめ、様々なケーススタディの登壇者と共に「対話のある合理的配慮の鍵は何か」を議論します。これにより、聴衆はより実践的な知識を得ることができるでしょう。

このシンポジウムは、事前申し込み制で150人の定員が設けられており、参加は無料です。申込の締切は9月2日まで。どなたでも参加でき、特に美術館の運営に関わる方や、障害のある方、支援者の方々にとって、新たな学びの場となることでしょう。また、シンポジウムは日本手話通訳や日本語文字通訳(UDトーク)のサポートも行われます。

国立アートリサーチセンターは、国内外の美術館や研究機関を繋ぐ新たなプラットフォームとして2023年に設立され、アートを介して多様性と交流を深める活動を推進しています。今回のシンポジウムもその一環として開催されるものであり、アートを通じて社会的理解を促進する重要な場となります。

詳細やお申し込みに関しては、NCARの公式ウェブサイトを参照ください。


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会社情報

会社名
独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター
住所
東京都千代田区九段北1-13-12北の丸スクエア2階
電話番号
03-4570-2273

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