新社会人の初任給と投資意識調査が示すZ世代の資産形成の傾向
AI不動産投資サービス「RENOSY」を運営する株式会社GAテクノロジーズが、2025年4月に新社会人となる18~29歳の男女902名に対して実施した「初任給と投資に関する新社会人の意識調査」に注目が集まっています。この調査は、2024年から続けられており、新社会人のお金の使い方や資産形成への関心の高まりを探ることを目的としています。
調査の目的と背景
社会人になったばかりの若者たちが、どのように賃金や投資について考えているのかを明らかにすることは、今後の経済動向や市場の変化を予測する上で非常に重要です。特に、2025年新卒の初任給水準や賃上げに関する意見、さらには資産形成の動向を知ることは、企業や金融機関にとっても貴重な情報となります。
初任給の実態
調査によると、2025年の新卒の初任給が20万円以上になるのは56.6%に達しています。一方で、社会人2年目では47.8%がこの水準に達していることがわかりました。このデータからは、新社会人が資金面での期待を抱いている姿が見て取れます。特に、社会人1年目の学生からの意識調査では、賃上げの影響が数値として顕れています。
新社会人の賃上げに対する見解
次に新社会人に対して賃上げの意見を尋ねたところ、社会人1年目では39.6%が「良い流れだと思う」と回答しました。対する社会人2年目では31.9%で、4人に1人が「不満」を抱いている状態です。年次が進むにつれて、自分自身の給与に不安を感じる傾向が強まるようです。これは、入社後に感じる企業の賃上げに対する現実的な期待感が影響していると考えられます。
Z世代の資産形成意識
注目すべきは、社会人1年目の57.4%、また社会人2年目の50.1%が既に資産形成に取り組んでいることです。特に、Z世代の新社会人は8割以上が社会に出る前からこの意識を持っており、前年の調査結果と比較しても資産形成への関心の高まりが著しいことが分かります。
貯蓄と投資の概要
社会人1年目の希望する貯蓄は月2万円程度が最も多く、実際には社会人2年目のデータでも、この水準が見られました。貯蓄に対する考え方は「無理のない範囲から始める」という一貫した傾向を示しています。また、貯蓄と同様に、投資に対しても同じ考えが広がっており、Z世代は現実的な資産形成に向けた行動を進めています。
資産形成の背景にある思考
最後に、社会人1年目と2年目に資産形成を希望する理由を尋ねたところ、「いざという時の資金確保」が最も多い回答となりました。これは、将来の不安を抱えるZ世代が意図的に資産形成を行っていることを示しており、その背後には社会人としての自己責任が芽生えていることを物語っています。若者たちがこれからの社会でどのように資産を形成していくのか、今後の動向がますます注目されます。
まとめ
RENOSYの調査データは、新社会人がどのように賃金、資産形成、投資について意識しているかを具体的に示しており、特にZ世代の若者たちの投資意識は今後の経済において無視できない要素となるでしょう。この調査から得られた知見を通じて、企業や金融機関は、次世代のニーズを捉え、適切なサービスを提供することが求められています。