合成燃料の新時代へ！4社連携の実証プラントが受賞

合成燃料の未来を切り開いた実証プラントの成功

2025年度のエンジニアリング奨励特別賞が、千代田化工建設やENEOSなど4社からなる『合成燃料1BD実証研究装置建設チーム』に授与されました。この受賞は、合成燃料の製造技術開発における顕著な貢献を評価されたものです。

受賞に至るまでの道のり

チームは、千代田化工、千代田エクスワンエンジニアリング、日鉄エンジニアリング、ENEOSの4社により構成され、プロジェクトは67名の専門家によって推進されました。特に、千代田化工がプロジェクトマネジメントを担当し、短期間での設備の完成と安定した運転を実現させた点が評価されました。

日本初の合成燃料プラント

今回の受賞対象である実証プラントは、原料から合成燃料を一貫製造できる日本初のものであり、国立研究開発法人の支援を受けて2024年6月に完工し、実証運転を開始しました。このプラントは、1BD（バレル/日）という製造規模を持っており、今後の合成燃料産業の重要な基盤となることが期待されています。

先駆的な技術がもたらす未来

受賞に至った要因の一つは、製造された合成燃料が大阪・関西万博での走行実証に利用されている点です。イベントでの実際の運用は、技術の実用化を示す重要なステップです。また、チームはFischer-Tropsch反応を用いた液体炭化水素の合成技術の開発に取り組んでおり、今後の環境への配慮と持続可能な社会実現への寄与が期待されています。

持続可能な社会に向けた挑戦

受賞されたプロジェクトには、合成燃料の社会実装に向けた新たな取り組みが組み込まれています。環境問題解決への貢献はもちろん、経済の発展に対するインパクトも大きいと考えられています。企業同士が連携して新たな技術を実用化する先駆けとして、合成燃料の可能性を範囲を広げていくことが求められています。

日本のエネルギー分野における合成燃料の活用は、さらに多くの場面で見られるようになるでしょう。このプロジェクトの展望を見逃せません。