渋沢栄一関連企業167社
2024-07-01 21:38:43

渋沢栄一関連企業167社!新一万円札の肖像が示す「社会貢献」の継承

渋沢栄一関連企業167社!新一万円札の肖像が示す「社会貢献」の継承



2024年7月3日に発行される新一万円札の肖像に採用された渋沢栄一。明治時代の「日本資本主義の父」と呼ばれる彼は、数多くの企業設立に関わったことで知られています。公益を信条とし、社会福祉や教育事業にも積極的に取り組んだ彼の影響は、現代においても色濃く残っています。

帝国データバンクの調査によると、渋沢栄一が設立に関わった企業を母体とし、現在も事業を継続している「渋沢栄一関連企業」は167社にのぼります。これらの企業は、明治維新前後の経済勃興期に誕生し、日本の経済発展を牽引してきた歴史を持ちます。

売上高トップはENEOS!金融・保険関連企業が上位に



2023年時点の売上高(単体)では、総合エネルギー企業のENEOSがトップに立ち、唯一10兆円を超えています。その他、金融・保険関連やインフラ関連の企業が上位を占めています。

特に注目すべきは、日本の最初の銀行である第一国立銀行を源流とするみずほ銀行をはじめ、三菱UFJ銀行、三井住友銀行といった3大メガバンクが上位にランクインしている点です。また、インフラ整備の必要性からガス・水道などの鋼管事業を手掛けた日本鋼管の流れを汲むJFEスチールも上位に位置しています。

渋沢栄一の理念が息づく企業文化



渋沢栄一は、企業を「社会の公器」と捉え、公益を追求することを重要視していました。その思想は、現代においても企業の経営理念に色濃く反映されています。

多くの企業が、社会貢献、発展、顧客への貢献、創造といった言葉を経営理念に掲げ、広い視野を持って未来を創造しようとする姿勢を示しています。近年、サステナビリティが重要視される中、渋沢栄一の思想は「パーパス経営」という概念とも深く結びついています。

100年以上の歴史を持つ「老舗企業」が多数



渋沢栄一関連企業の中には、創業から100年以上続く「老舗企業」が110社も存在します。合併や買収を経て、歴史が途絶えた企業もありますが、多くは渋沢栄一の時代から続く企業が、現代においても事業を継続しています。

平均業歴は111.4年。中でも最も長い歴史を持つのは、創業350年を超える三越伊勢丹です。三越伊勢丹は、渋沢栄一が深く関わった三越呉服店をルーツとしています。また、渋沢栄一が長く相談役を務めた清水建設は、渋沢邸を建設したことで有名で、2024年1月には江東区指定有形文化財に指定されました。

渋沢栄一の遺産、現代に受け継ぐ



新一万円札の肖像に起用されたことを機に、渋沢栄一とその思想に改めて注目が集まっています。彼の理念に触れることは、企業の存在意義を再認識する貴重な機会となるでしょう。

企業は社会の一員として、社会貢献を果たし、持続可能な発展を目指していく必要があります。渋沢栄一が示した「道徳経済合一説」は、現代においても重要な指針となるでしょう。


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