全農ブランドの目的とコンセプト
全農(全国農業協同組合連合会)は、国産農畜産物の販売力強化を目指して新たに「全農ブランド」を立ち上げました。この取り組みは、これまでの素材中心の卸事業から脱却し、より価値のある加工品や調理品の販売へとシフトすることが主な目的です。
全農は、販売子会社や提携メーカーと強力に連携し、国産農畜産物の生産から集荷、加工、物流までの機能を向上させる「JAグループ主導のバリューチェーン」を構築していくとしています。これは国産農畜産物の安全性や美味しさを消費者にアピールし、全農グループ全体の企業イメージを高めることを目指すものです。
ブランドの開発コンセプト
全農ブランドの開発には、以下のような明確なコンセプトがあります。まず、国産農畜産物の使用・消費拡大を通じて国内農業を支援することを重要視しています。そして、使用する素材や製法、美味しさにこだわり、豊かで健康的な食生活を提案しています。さらに、全農グループがひとつになり、消費者と生産者を安心で結ぶ商品を提供することを目指します。
このコンセプトを実現するために、全農ブランドではいくつかのこだわりがあります。まず、国産原料の使用を優先し、安全で健康的な商品を提供すること。環境にも配慮した商品開発を進め、全農グループが保証する高品質な商品を消費者に届けることが大切です。最終的には、「価値」と「美味しさ」をお客様に提供することを目指しています。
ブランドロゴとその意義
全農ブランドのロゴには、特別な意味が込められています。ロゴの中で緑の葉は、日本の心であるお米の苗の成長を象徴しており、黄金の葉は収穫前の稲の美しさを表現しています。また、「いただきます」という言葉は、国産農畜産物への感謝の気持ちと、日本の食文化を象徴するものです。
さらに「日本のごちそう」のフレーズは、心のこもったおもてなしの精神を示しており、美味しさや製法にこだわった商品開発を強調しています。
商品構成と開発計画
全農ブランドの商品は、一般的な「レギュラーシリーズ」と、特別なこだわりを持つ「プレミアムシリーズ」の2つのシリーズから構成されています。これによりさまざまなニーズに応えることが可能です。
平成25年度以降、年間100品目を目指し、最初の開発品としては、カット野菜、チルド惣菜、ハム・ウインナー、冷凍食品、パスタ、ワインなど合計65品目が先行発売されています。
具体的な商品例
全農ブランドでは、以下のような具体的な商品がラインナップされています。
- 『国産具材のおもてなし大きめ具材の筑前煮』170g:298円(税込)
- 『国産具材のおもてなしごろごろ男爵の肉じゃが』190g:298円(税込)
- 『国産小麦粉・米粉・具材使用羽二重餃子』16個入り:298円(税込)
- 『北海道産小麦使用パスタ1.8mm』300g:198円(税込)
- 『選ばれし大地の雫(赤)』720ml:5,250円(税込)
- 『選ばれし大地の雫(白)』720ml:5,250円(税込)
全農ブランドは、国産農畜産物の多様な価値を与え、消費者との信頼関係を築く新しい試みであり、今後の発展が大いに期待されています。