先進光技術の社会実装を加速する新拠点
2025年1月15日、高知工科大学香美キャンパスにおいて、デンケン未来光技術研究センターの開所式が行われる。この研究センターは、株式会社デンケンと高知工科大学が共同で設立しており、光技術の研究とその社会実装を推進する重要な拠点となる。
デンケンと高知工科大学の連携
デンケンは大分県由布市に本社を置く企業で、省力化自動機器や半導体開発、さらには医療機器など、様々な事業分野を展開している。一方、高知工科大学は、光センシング技術に特化し、イノベーションを生み出してきた教育機関である。このセンターは、両者の強みを活かし、医療や半導体、エネルギーといった産業での新たな技術開発を目指す。
特に注目すべきは、「時間制御型瞳分割偏光顕微鏡」という世界初の装置の研究だ。この技術は、物質の特性を探る上で、必要な光のみを選び出すことを可能にする。これにより、科学研究や医療の現場において、さらなる精度向上が期待される。
開所式の概要
開所式は15時から17時に予定されており、プログラムには講演会や見学会が含まれている。代表取締役社長の石井源太氏と副学長の岩田誠氏からの挨拶の後、研究活動の紹介が行われる。特に、センター長の池上浩氏や特任准教授の吉木啓介氏から、最新の研究成果についての発表がある。また、特別ゲストとして、客員研究員の筒井宣匡氏も登壇し、様々な視点からの内容が提供される。
続いて、16時20分からはテープカットセレモニーが行われ、その後は「時間制御型瞳分割偏光顕微鏡」のデモンストレーションを含む見学会が実施される。このデモでは、実際にどのように光技術が応用されるかを体験する貴重な機会となる。
未来への展望
デンケン未来光技術研究センターの開設は、今後の社会において重要な役割を果たすことが期待されている。ますます高度化する知識と技術が、医療現場や産業界においてどのような影響を及ぼすのか、注目が集まる。
このセンターが先進的な光技術の研究にとどまらず、実際の社会にその成果を届けていくことに期待が寄せられている。光技術の発展がもたらす未来、そしてそれを支える人材の成長が重要なテーマとなるだろう。
開所式は公に開かれており、興味を持つ方々の参加も歓迎されている。これは、光技術の進化と社会実装がどのように進んでいくのかを間近で感じる絶好の機会である。