AIが支える高級時計の真贋鑑定
近年、高級時計の市場規模が急成長を遂げており、その影響で偽造品の流通も増加しています。国内のAI真贋鑑定サービス「フェイクバスターズ」を運営するIVA株式会社が、この問題に立ち向かう新たなサービスを提供開始しました。高級時計に特化した真贋鑑定は、時代のニーズを的確に捉えた取り組みです。
フェイクバスターズの新たな挑戦
国内シェアNo.1のAI真贋鑑定サービスを展開するIVA株式会社は、最新のAI技術を駆使し、外装だけでなく微細な内部パーツまでを含むムーブメントまでを解析できるサービスをスタート。この新しいアプローチにより、一般的な外観鑑定にとどまらない真贋判定が可能になります。これによって、外装が本物でも内側のみ偽造という複雑なケースにも対応することができるのです。
特に、ロレックスやパテック フィリップ、カルティエといった50以上の高級時計ブランドがその鑑定対象に含まれ、専門的な知識とAI技術の融合が実現しました。このサービスを利用することで、時計愛好家や投資家は安心して購入の判断ができるようになります。
市場の変化と偽造品のリスク
世界の中古高級時計市場は、Grand View Researchの調査によると、2023年には約3.7兆円に達し、2030年には約6.8兆円に成長すると予測されています。しかし、その成長には、副作用として偽造品の増加というリスクが伴っています。スイス時計協会の報告では、毎年約4,000万本の偽造スイス時計が製造されているとされ、実際に取引希望品の約10%が精巧な偽造品であるとの指摘もあります。
このような状況下で、従来のAI鑑定サービスが外装画像を基準にしていたことの限界が浮かび上がります。フェイクバスターズの新サービスは、内部のデータ分析まで徹底的に行うことで、こうした“偽造によるリスク”をしっかりと緩和していくことを目指しています。
鑑定プロセスの透明性と高精度
フェイクバスターズでは、希望する商品を郵送し、AIによる鑑定に加え、専門の鑑定士による分解や拡大検査も実施されます。そうしたプロセスにより、鑑定結果に信頼性が加わり、シリアルナンバー入りのタグと鑑定証明書の発行も行われます。通常、鑑定結果は商品の到着から3〜5日で通知されるため迅速性も重視されています。
また、AIと鑑定士の“ハイブリッド鑑定”により、AIが迅速に疑わしい点を洗い出し、経験豊富な鑑定士がその結果を最終的に確認するといった流れで、複雑な偽造品の検出にも対応しています。AI学習は継続的に行われており、データベースも常時増強され、最新技術を反映し続けています。
鑑定料金と対応ブランド
料金体系も透明性があり、基本鑑定料は3,300円から最大52,800円まで変動します。また、特別な機構や素材については仕様別の料金が設定されており、利用者のニーズに応じたサービスを提供しています。50ブランド以上に対応しており、多彩な高級時計の鑑定が可能です。
まとめ
これまで以上に精密で信頼性の高い高級時計の真贋鑑定を実現したフェイクバスターズ。偽造品から自身のコレクションを守りたい全ての時計愛好家にとって、大きな助けになることでしょう。今後のサービス展開にも注目です。各地に展開するリユース企業との提携も進め、幅広い市場へのアプローチを図っていることから、ますますのサービス拡大が期待されます。フェイクバスターズが提供する新たな時代の真贋鑑定サービスをチェックしてみてはいかがでしょうか。