国内初のAIを用いた非侵襲的大腸がんスクリーニングの実現へ、Boston Medical Sciencesが資金調達

非侵襲的大腸がんスクリーニングを目指すBoston Medical Sciences



Boston Medical Sciences株式会社は、非侵襲的大腸がんスクリーニングAIシステムの研究開発を進める企業で、最近シードラウンドにおいて4億円を調達しました。本社を東京都中央区に構える同社は、「AIM4CRC」と名付けられたAIを用いて、大腸がんの早期発見及び予防に特化したソリューションの提供を目指しています。

大腸がんは、日本国内のがん罹患数では最も多く、死亡数も高い疾病の一つです。しかも、これらの数は年々増加の一途を辿っています。早期に発見し適切な医療を受けることで、死亡リスクを大幅に減少させることが可能にもかかわらず、受診を進める上でのハードルは依然として高いのが実情です。

日本では多くの方が精密検査を受けるのをためらう理由として、検査に伴う下剤の服用や内視鏡の挿入といった身体的な負担が挙げられます。そのため、下剤を用いずに内視鏡検査を実現する技術は非常に価値があるとされています。Boston Medical Sciences社は、このニーズに応えるべく、AIによる新たなアプローチを提供しようとしています。

AIM4CRCの特徴



「AIM4CRC」は、下剤不要で検査が可能なバーチャル内視鏡検査システムとして開発されています。この技術により、身体的、精神的なストレスを大幅に軽減することができるだけでなく、精密検査を遠ざけていた人々を再び検査の場に呼び戻すことが期待されています。これにより、大腸がんによる死亡を根本から無くすことが企業の目標とされています。

調達した資金は、以下の4つの分野で利用される予定です。
1. 特許技術のさらなる高精度化とプロダクト化に向けた研究開発
2. 臨床検証及び共同研究の推進(ハーバード大学医学部やマサチューセッツ総合病院と連携)
3. エンジニアやリサーチャーの採用強化
4. 薬事および臨床開発のための体制強化

企業理念と未来への展望



同社は「早期発見・予防の力で世界から大腸がん死をなくす」というビジョンの下、業務を進めています。医療のAI活用に経験豊富な専門家が集結し、迅速かつ効果的な技術の臨床実装を推し進めています。特に、医師であり起業家の岡本氏が中心になり、社会的な影響をもたらすことを目指して全力で取り組んでいます。

Beyond Next Venturesの橋爪克弥氏も同社の取り組みに心から共感し、支援を行っているとコメントしています。橋爪氏は、数千万人が未受診とされる大腸がん検査の負担を軽減し、早期発見と早期治療の推進によって、多くの命を救うことを目指す関係者の姿勢に賛同しています。

企業情報



  • - Boston Medical Sciences株式会社
本社: 東京都中央区日本橋本町3-7-2 MFPR日本橋本町ビル3F B-PORT内
研究開発拠点: 東京都中央区日本橋小伝馬町14-10 2F
創業者: 岡本 将輝
URL: Boston Medical Sciences Inc.

この新たな技術が実装されることで、将来的には大腸がんの罹患率が低下することが期待されています。そして、国民全体の健康を守る新しい時代が到来することでしょう。

会社情報

会社名
Boston Medical Sciences株式会社
住所
東京都中央区日本橋本町3-7-2MFPR日本橋本町ビル3F B-PORT内
電話番号

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。