SB C&Sが間接材購買の未来を描くフォーラムを開催
SB C&S株式会社は、2025年9月25日に東京で「次世代間接材改革フォーラム2025」を開催しました。このフォーラムは、間接材購買における最新の動向と戦略的な価値を示すことを目的としています。SB C&Sのパーチェスワン事業部とその子会社であるディーコープ株式会社の協賛を受け、約60名の専門家たちが集まりました。
購買支援のノウハウを提供
SB C&Sは、これまでに累計3,600社を超える企業を支援してきた実績を持ち、購買支援サービスにおいて革新を続けています。フォーラムでは、間接材購入に関する課題を多角的に解決する様々なノウハウが共有され、セミナーやラウンドテーブル形式の情報発信が行われました。
専門家による講演
未来調達研究所の坂口孝則氏は、「なぜ今、間接材購買改革が必要なのか」と題した講演を行い、改革が進まない主な原因を「ツール」「ルール」「組織」と指摘。支出分析の重要性や、ガバナンス強化の必要性について詳しく説明しました。同氏の見解として、間接材改革は社員体験や人材定着にも寄与し、日本企業の利益率向上において重要な要素であることが挙げられました。
購買ネットワーク会の代表である梅原広行氏も講演し、「テクノロジー活用とBPOによる次世代の間接材購買改革」をテーマにしたレクチャーを行いました。梅原氏はAI技術が調達業務においても急速に導入されていることを紹介し、今後は少人数での高い業務効率が求められると指摘しました。彼は、購買部門が単なる価格交渉の役割を超え、組織全体の改革に寄与することが期待されていると強調しました。
実例紹介とディスカッション
さらに、積水化学工業の高原徹氏による講演では、グローバルな購買DXの推進事例が紹介されました。同社は、間接材購買管理システムを国内20社・70拠点へ導入し、業務の標準化を実現しています。これによりコスト削減と業務効率の改善が目指されています。高原氏は、今後の海外展開や集中購買の必要性についても言及しました。
フォーラムの最後には、梅原氏が進行役となり、坂口氏と高原氏を交えたスペシャルセッションが行われました。ここでは、「AIと人の役割分担、購買改革の未来」について熱い議論が交わされ、AIと人間の役割の進化、そして信頼関係の重要性が再確認されました。実際のビジネスにおいて、AI技術は多くの業務を効率化できる一方で、最終的には人間の判断や信頼に基づく関係が不可欠であるとも指摘されました。
今後の展望
SB C&Sは、今後もこうしたセミナーを定期的に開催し、企業間の購買領域での適正化とDXの推進を図る予定です。参加者からは、「多くの企業との知見を共有でき、大変意義深い経験だった」との声もあり、業界全体の発展に向けた期待が高まっています。
【登壇者からのコメント】
坂口氏は参加者の熱意に感激し、調達部門の価値が高まっていることを実感したと述べました。梅原氏は知見交換を重視し、変化に適応していく必要性を強調しました。高原氏は、業界全体での改革への取り組みの大切さを再確認しました。本フォーラムは、これからの間接材購買の進化を後押しする重要な場となるでしょう。