Teradataが新機能BYO-LLMを発表、生成AIの活用を加速
Teradataが提供開始した新機能BYO-LLM
ロサンゼルスに本社を置くTeradata(NYSE:TDC)は、2024年12月12日に、ハイブリッドクラウドデータ分析プラットフォームであるTeradata Vantageの新たな機能を発表しました。その名もBYO-LLM(Bring-your-Own LLM)。この機能により、企業は独自に開発した生成AIモデルを簡単に本番運用に移行できる環境が整います。
この新機能は、Teradataの高度な分析機能であるClearScape Analyticsと組み合わせて動作し、企業が短期間にビジネス成果を得るための大きな助けとなります。最近の生成AIの進展に伴い、単なるアイデアを超え、実際のビジネスに活用することが求められています。特に大規模言語モデル(LLM)の技術革新が進む中、小規模のAIモデルのニーズも高まっています。これに応じて、オープンソースのLLMの提供も増加。Teradataが発表したBYO-LLMは、特に中小企業に向けての新たなチャンスとなり、導入の効率化とコスト削減を図ります。
グローバルな競争力を支える機能
Teradata VantageにBYO-LLMが実装されることで、企業はオープンソースLLMをスムーズに取り込み、超並列処理技術を駆使してモデルを実行することが可能になります。これにより、データ移動にかかるコストを最小限に抑える一方で、セキュリティやプライバシーのレベルも向上させられます。さらに、LLMの複雑さに応じてGPUまたはCPUを選択する柔軟なシステムも整っており、これにより推論やモデルのファインチューニングの速度と効率が大きく向上します。
また、TeradataはNVIDIAとの協業を進め、生成AIアプリケーションの開発や展開のためのフルスタック・アクセラレーテッド・コンピューティングプラットフォームをTeradata Vantageに統合。このことにより、プロジェクトの規模にかかわらず、AIワークロードの処理速度を飛躍的に向上させることが期待されています。
実用的なAI活用の事例
Teradata Vantageに実装されたBYO-LLMは、さまざまなビジネスニーズに応じた活用が可能です。業界規制コンプライアンスや医療分野、製品推奨、顧客の苦情分析など、細かいニーズに対応した多数のオープンソースLLMが市場に登場しています。Hugging Faceなどのプロバイダーは、35万以上のモデルを提供しており、その中から選択することで企業はより適切なモデルを活用できるようになっています。
Forrester社の調査によれば、AI活用を進める企業の46%が、オープンソースLLMを戦略的に活用したいと考えています。こうしたビジネス環境を考慮すると、Teradataが提供するBYO-LLMは確かな選択肢となるでしょう。
迅速な提供と今後の展望
BYO-LLMはAWSでの一般提供が既に開始されています。2025年上半期にはAzureとGoogle Cloudでも提供を予定しています。また、Teradata VantageCloud LakeにおけるNVIDIAのAIアクセラレーテッド・コンピューティングもAWSでの推論機能が開始され、今後ファインチューニング機能も追加される予定です。
TeradataのHV 最高製品責任者、Hillary Ashtonは次のようにコメントしています。「顧客は生成AIを探索から活用へと迅速に移行したいというニーズがあります。この新機能により、企業は生成AIの真の力を引き出し、ビジネス価値を即座に実現できるようになります。」
Teradataは、企業の成長をサポートするための信頼できるデータ分析基盤の構築に力を入れています。今後の展開にも期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
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日本テラデータ株式会社
- 住所
- 東京都港区赤坂2丁目23番1号アークヒルズ フロントタワー14F
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