KPMGが発表した「Pulse of Fintech(2026年上半期)」
KPMGインターナショナルが半年ごとに実施する「Pulse of Fintech」調査の2026年上半期版が発表され、フィンテック投資の現在の状況と今後の展望が示されました。調査によると、フィンテック業界は依然として成長を続けており、投資額が前年同時期と比べて顕著に増加しています。
調査結果の要点
世界全体のフィンテック投資額は、2025年の上半期の505億ドルから、2026年上半期には1,031億ドルへと拡大しました。これは、フィンテック業界への関心が高まっていることを示しています。
一方で、取引件数は2025年下期の2,501件から2026年上半期には2,100件へと減少し、投資家の選別的な姿勢が強まっていることが読み取れます。投資の質が求められる時代に入っているのかもしれません。
南北アメリカは2026年上半期において、世界のフィンテック投資額の80%以上を占め、特にアメリカ合衆国では808億ドルの投資がありました。また、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)地域では投資額が120億ドルに減少し、過去10年で最低水準となる見込みです。アジア太平洋地域も同様に低調で、71億ドルから46億ドルにまで落ち込んでいます。
M&A取引額は、2025年下期の372億ドルから679億ドルへと急増しており、業界における再編の動きが強まっています。特に、複数の大型案件が成立したことが影響していると考えられます。
フィンテック分野へのベンチャーキャピタルの投資は依然として高水準を維持しており、特にアメリカは168億ドルで市場をリードしています。
決済領域が最大の投資先となっており、442億ドルに達しました。特に複数の大型案件の成立がこの成長を後押ししたと言えます。
AI関連フィンテックへの投資も注目されており、ベンチャーキャピタル、プライベートエクイティ、M&Aを合わせて214億ドルに達しています。
まとめ
KPMGの「Pulse of Fintech(2026年上半期)」調査は、フィンテック業界が急成長を続ける中で、地域別、分野別の傾向を示しています。これを受けて、市場関係者は今後の投資や戦略に影響を与える重要な指標として注目しています。特に北米市場の活性化や、M&Aの進展は今後の業界の動向を左右する可能性があります。この調査は、日本国内外でフィンテックの将来を見通す上で非常に重要な資料となるでしょう。
この調査は2026年8月25日に発表され、KPMGインターナショナルが発表したプレスリリースの内容を基に作成されました。