日本とオーストラリアの企業が手を組む新たな供給網
2024年2月3日、出光興産株式会社はオーストラリアのGraphinex Pty Ltd、丸紅株式会社、株式会社NSCとの間で、天然グラファイト系負極材の新しい供給網を構築するための協業契約を締結しました。これは、日本の電池産業が直面する調達リスクの軽減を図ることを目的としています。
日本の電池産業における課題
現在、電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの普及に伴い、リチウムイオン電池の需要が急速に増加しています。その中で、特に重要な材料となる負極材の供給が課題となっています。日本国内で使用される天然グラファイトの多くは海外に依存しており、この依存度の高さが調達の不安要素となっています。
出光興産は、この協業契約を通じて、グラフィネックスが保持するオーストラリア・クイーンズランド州の高品質なグラファイト資源を利用し、資源開発から負極材の製造、さらに市場への供給までを一貫して行う新しい供給網の構築を目指します。これにより、日本の電池産業におけるグラファイトの安定供給が実現することが期待されています。
各社の役割と今後の展望
今回の協業では、各社が異なる役割を担います。
- - Graphinex Pty Ltd: 豪州の高品位グラファイト資源の提供
- - 丸紅株式会社: 負極材の流通や市場への供給を担当
- - 株式会社NSC: 技術的なサポートや負極材の研究・開発を行う
この4社は、これから天然グラファイト系負極材の製造拠点に関する具体的な候補地の検討を行い、事業化に向けた協議を進める予定です。
出光興産は、過去45年間にわたりオーストラリアでの石炭鉱山操業を行っており、その実績を活かしてエネルギー分野における安定的な電池材料供給の確立を目指します。この取り組みは、低炭素社会の実現にも寄与することが期待されます。
企業プロフィール
以下は、今回協業を行う企業の概要です。
- 本社: オーストラリア・クイーンズランド州ブリスベン
- 代表: Art Malone
- URL:
Graphinex公式サイト
- 本社: 東京都千代田区
- 代表取締役社長: 大本晶之
- URL:
丸紅公式サイト
- 本社: 大阪府豊中市
- 代表取締役社長: 西山翔一郎
- URL:
NSC公式サイト
本協業を通じて、日本は天然グラファイト系負極材の安定供給を確保し、EVや再生可能エネルギー関連市場での競争力を高めていくことが期待されます。