日本語指導を受ける児童生徒に関する令和5年度の調査結果発表

日本語指導が必要な児童生徒の受入状況調査結果

文部科学省が令和6年8月8日に発表した内容によると、2023年5月の時点で実施された「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」から得られた情報がまとめられました。この調査は、公立小・中・高等学校に在籍している、日本語を必要とする児童生徒の状況を詳述するもので、問題の改善を図るための重要な資料とされています。

調査対象と方法

今回の調査では、全国の都道府県教育委員会と市町村教育委員会（特別区を含む）を対象にし、合計1,788の団体からの情報を収集しました。具体的な調査項目は、日本語指導が必要な児童生徒の在籍状況、受入れ基準、指導状況、および進路に関するものなど多岐にわたります。

調査項目の詳細

1. 在籍状況：日本語指導が必要とされる児童生徒の総数や、国籍ごとの在籍人数。
- 外国籍や日本国籍の分類
- 日本語指導が必要な児童生徒が在籍する学校の数
2. 判断基準：どのような基準で日本語指導が必要であると判断されるか、学校における事例を集めました。
3. 指導の状況：実際に行われている日本語指導の内容や、個別指導計画の策定状況。
4. 教育課程情報：特別の教育課程の実施状況なども調査の一環として確認。
5. 進路状況：日本語指導が必要であった児童生徒の進路について、卒業後の具体的な進学先やその後のキャリアを詳細に分析しました。
6. 体制整備情報：日本語指導が必要な児童生徒を受け入れるための教育委員会の体制や研修状況、およびICTの活用状況など、教育機関の整備状況にも注目しました。

調査結果の傾向

調査結果では、日本語指導を受けている児童生徒の数が増加していることが明らかになりました。これにより、教育界では多文化共生の視点が益々求められており、日本語を学ぶことが必要な背景を持つ学生に対するサポートが必要であると言えます。特に、日本語の指導を受けることがどのように彼らの進路に影響するのかのデータも重要な発見として捉えられています。

さらに、各学校における日本語指導の質や内容には差があり、地域による教育体制の違いも影響を及ぼしているため、教育委員会間の情報共有や研修を通じた研鑽が必要です。