沖縄初の国産SAF
2025-03-26 10:44:41

沖縄初の国産SAFを使用した航空運行:環境に優しい未来へ

沖縄発の新しい航空燃料の挑戦



2023年3月25日、沖縄県では初めて、食用には適さない植物の種子から生成された国産SAF(持続可能な航空燃料)を使用したフライトが行われました。このフライトは、那覇発宮古島行きのJTA565便で実施され、114人の乗客が搭乗しました。

この取り組みは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)、株式会社J-オイルミルズ、日本トランスオーシャン航空株式会社(JTA)、太陽石油株式会社の4社が協力して実現したもので、SAFの安定供給の重要性が高まる中での一歩です。特に、日本は2030年までにジェット燃料の10%をSAFに替える目標を掲げており、今後の航空業界の発展に向けた重要なプロジェクトと言えます。

持続可能な航空燃料SAFとは?


SAFは、持続可能性を満たした再生可能な材料や廃棄物を原料とする航空燃料で、化石燃料に比べて温室効果ガスの排出を削減できる特性を持っています。日本では、SAFの原料として廃食用油の利用が進められていますが、供給が限られているため、テリハボクやポンガミアといった食用に適さない植物からの原料開発が急務となっています。

フライトの詳細


フライト当日は、那覇空港でJTAのボーイング737‐800型機にSAFが給油され、15時32分に離陸しました。約55分間のフライトを経て、宮古島に到着しました。使用された国産SAFは、沖縄で採取されたテリハボクとポンガミアの種子から搾油・精製した油脂が用いられ、国際品質規格である「ASTM D7566 Annex A2」にも適合しています。

このプロジェクトには、技術と研究が重要な役割を果たしました。J-オイルミルズは、初めて使われる原料からのSAF化のプロセスを開発し、太陽石油は燃料の混合を行いました。これにより、地域資源を活用したSAFの実用化が進みます。

各社のコメント


各社はこの取り組みについて、自社の役割や今後の展望を語っています。

  • - J-オイルミルズの松本取締役は、「食用に適さない植物からSAFを製造する実証研究に2012年から取り組んできた」とし、今後は沖縄での栽培拡大に向けた実証実験を実施していくと述べました。

  • - JTAの根間執行役員は、「本フライトはSAFの利用促進の一環」として、今後も業界全体での連携を強化していく姿勢を示しました。

  • - 太陽石油の佐々木執行役員は、「沖縄の原料を使用したSAFは地域の新たな価値創造につながる」と期待を寄せました。

  • - NEDOの山田部長は、「SAFの需要が増加する中、原料多様化の重要性を再認識している」とし、引き続きSAFの開発、製造、供給の実現を目指していくと強調しました。

将来展望


今回の実証フライトは、沖縄県でのSAF利用拡大への第一歩となります。今後、沖縄での原料栽培とSAF使用の推進を進め、地域の航空業界を支える新しいビジネスモデルが構築されることが期待されています。技術革新と地域の特性を生かした持続可能な航空業界の構築に向けて、各社は協力してさらなる取り組みを進めていくことでしょう。
これにより、沖縄が新しい航空燃料の拠点として成長し、持続可能な未来を切り開く役割を果たすことに期待が寄せられています。


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会社情報

会社名
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
住所
神奈川県川崎市幸区大宮町1310番ミューザ川崎セントラルタワー
電話番号
044-520-5207

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