アフガニスタンの若者たちが日本で未来を切り拓く
2021年8月15日、アフガニスタンのカブールが陥落し、タリバンが実効支配を開始してから、早くも4年が経ちました。アフガニスタンの人々は、食糧不足や人権の侵害といった深刻な問題に直面し続けています。そんな中、公益財団法人パスウェイズ・ジャパンが立ち上げた支援活動が注目を集めています。
パスウェイズ・ジャパンの取り組み
パスウェイズ・ジャパンは、2021年以来、21名のアフガニスタンの若者を日本に受け入れています。彼らに対し、奨学金を提供し、高等教育を受けるチャンスを広げるとともに、日本語教育にも力を入れています。特に多くの若者が、自身の未来を切り拓くための日本での学びを希望しています。
以前の統計では、アフガニスタンは難民・避難民の数が多く、2024年末までに580万人に達すると予想されています。タリバン支配下で、特に女性たちは高等教育や就業の機会を奪われています。このような状況の中、日本で新たなチャンスを見出した若者たちの姿が、多くの人々に希望をもたらしています。
日本での教育と自立のモデル
パスウェイズ・ジャパンは、パートナーの日本語学校と連携し、「日本語学校パスウェイズ」を実施しています。このプログラムでは、若者たちが日本語を学び、しっかりとした高等教育を受ける道筋を作っていくことを目指しています。2023年度の応募者は昨年を上回る約1200名に達しており、ますます多くの若者たちが日本での生活を目指しています。
受け入れた若者たちは、母国で抱いていた教育を受ける夢を実現しています。在学中の彼らや卒業生からは、日本での学びが自らの未来に繋がるという声が多く聞かれます。特にタリバン政権下で中断を余儀なくされた女性たちが、日本で自由に学ぶことができる環境に大きな感謝の意を示しています。
日本での自立支援と未来への希望
また、アフガニスタンでの人権侵害が続く中、日本に住む難民や退避者が学びを続けられる環境づくりも進められています。渡邉利三国際奨学金制度では、アフガニスタン出身の若者に奨学金が支給され、教育機会を得る努力が続けられています。
さらに、AFA(アフガニスタン退避者受け入れコンソーシアム)では、4周年を機に、受け入れに関するシンポジウムを開催し、今後の方策について語り合う場を設けています。これにより、日本社会がアフガニスタンの人々を支援する取り組みを深めていくことが期待されています。
希望の声を届ける
最後に、2025年度の奨学生からのメッセージを紹介します。彼らは、教育を受けることで自分自身の可能性を信じ、日本社会で貢献する意欲を持っていることが伝わってきます。このような若者たちの姿は、未来のアフガニスタンを担う次世代への希望の象徴ともいえるでしょう。
パスウェイズ・ジャパンは、引き続き、このような支援を通じてアフガニスタンの人々が学び、働き、自立できる環境作りに取り組んでいきます。彼らの未来が開けるよう、私たちもできることを考えていかなければなりません。