PRISM BioLabとTalus Bioscienceの革新的提携
株式会社PRISM BioLabと米国のTalus Bioscienceが、共同研究契約を結び、医薬品探索の新たなステージを迎えました。この提携は、転写因子(TF)およびタンパク質間相互作用(PPI)に対する新しい阻害剤の探索を目的としています。
共同研究契約の内容
この契約により、PRISMは独自に保有するPPI低分子ライブラリーをTalus BioのAIを活用したレギュロームプロファイリングスクリーニングに統合します。このアプローチにより、高価値のTFおよびPPIターゲットに対する新たな化合物の特定と最適化が行われる予定です。両社は、製薬業界での重要な課題に挑み、ヒト細胞内で直接的な効果を持つ「ファースト・イン・クラス」の新規医薬品候補化合物を創出することを目指しています。
費用の負担と成果の分配
本契約において研究開発にかかる費用は両社で共同負担し、その成果として生まれた医薬品候補化合物の商業化によって得られた利益は、あらかじめ定められた比率で分配されることになります。これは、創薬において新しいビジネスモデルとなる可能性を秘めています。
ターゲットへの取り組み
PRISMとTalus Bioにとって、この提携はTFおよびPPIをターゲットにした創薬戦略を体系化し、スケールアップする上で重要なステップとなります。PRISMが開発した「PepMetics®技術」と、Talus Bioのレギュロームプロファイリング技術を組み合わせることで、これまで治療が難しかった疾患に取り組む新たな道が開かれます。これにより、創薬不可能だった分野に新しい風が吹き込まれることでしょう。
Talus Bioscienceのビジョン
Talus BioのCEO、Alex Federation博士は、この協業が従来の創薬手法ではアプローチできなかった標的に挑戦する前例のない機会を提供するとコメントしています。PRISMのPPI創薬技術と、Talus Bioの革新的なAIモデルを統合することで、化合物がヒト細胞内の転写ネットワークをリアルタイムで可視化でき、安全で有効な治療薬の開発に貢献することが期待されます。
新たな治療薬の開発へ
PRISM BioLabの代表取締役、竹原 大氏は、このエキサイティングなプロジェクトをTalus Bioと共に進められることを嬉しく思っています。両社の技術を組み合わせることで、従来“創薬不可能”とされていたTFやPPIに対する阻害剤の発見が期待され、これまでにない新たな治療法の開発が進むでしょう。これは、医療界における画期的な進展を意味します。
まとめ
PRISM BioLabとTalus Bioscienceの提携は、創薬の新たな可能性を切り開くものとされています。両社の共同研究によって、今後新たな医薬品の誕生が期待されており、医療分野における革新が促進されることでしょう。このプロジェクトが成功することにより、より多くの患者に新たな治療薬が届けられる日が待ち遠しいです。