日揮、リチウムイオン電池リサイクルのスタートアップ「tozero」に出資 - 持続可能な社会の実現に向けた取り組み
日揮ホールディングス株式会社は、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「JGC MIRAI Innovation Fund」を通じて、リチウムイオン電池(LIB)から重要鉱物を効率的にリサイクルするドイツのスタートアップ企業「tozero」に出資したことを発表しました。
近年、電気自動車(EV)の普及や環境負荷の低減に向けた社会的な要請から、LIBのリサイクルはますます重要性を増しています。しかし、LIBの原料となるレアメタルの供給は不安定で、将来的な不足が懸念されています。また、欧州では電池規則が強化され、リサイクルの必要性が高まっている状況です。
tozeroは、廃棄されたLIBを粉砕した「ブラックマス」からリチウムやその他の鉱物を効率的に回収する革新的な技術を開発しました。この技術により、LIBの製造に不可欠な資源を循環させることができ、サプライチェーンの安定化に貢献すると期待されています。
日揮グループは、tozeroの技術と日揮グループが持つ非鉄金属製錬分野でのエンジニアリング技術を組み合わせることで、国内外でのLIBリサイクル事業を検討していきます。また、関係各社との連携を強化し、LIBリサイクルシステムの確立を目指し、カーボンニュートラルと循環型社会の実現に貢献していくとしています。
日揮グループは、CVCファンドを通じて、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に貢献する革新的な技術やビジネスモデルを持つスタートアップへの投資を積極的に行っています。tozeroへの出資は、日揮グループが掲げる「カーボンニュートラルの実現」や「持続可能なインフラの構築」といった目標達成に向けた取り組みの一環と言えます。
tozeroについて
会社名:tozero GmbH
設立:2022年
本社:ドイツ連邦共和国ミュンヘン
創業者:Sarah Fleischer(CEO)、Dr. Ksenija Milicevic Neumann(CTO)
事業内容:リチウムイオン電池リサイクル
URL:https://www.tozero.solutions/
JGC MIRAI Innovation Fundについて
登記上の名称:JGC MIRAI Innovation Fund L.P.(日揮みらい投資事業有限責任組合)
設立:2021年4月
無限責任組合員:グローバル・ブレイン株式会社
運用総額:50億円
運用期間:10年間
有限責任組合員:日揮ホールディングス株式会社、日揮株式会社
投資対象:
日揮が構想する安全・安心で持続可能な社会システムに関連したスタートアップ
日揮との協業が見込めるスタートアップ
URL:https://jgc-mif.jp/