株式会社COクリエイトが、株式会社山田念珠堂との連携を通じて、大阪府にある名刹・藤次寺に寺院のデジタルトランスフォーメーション(DX)モデルを導入します。このプロジェクトは、国内外に向けた寺院のグローバル化を目指す「はぴこ」と呼ばれるクローズド型マーケティングプラットフォームを利用することが特徴です。藤次寺は、伝統を重んじる一方で、現代に適応した取り組みをいち早く行っていることで知られています。このDXモデルも、その一環として実現しました。
今回の提携は、寺院文化の魅力を広く発信することを目的としており、信者や檀家を新たに獲得するための新しいマーケティング手法を構築することが期待されています。「はぴこ」の導入により、訪問者のニーズに応じた専用のオンラインモールを作成することで、コミュニティごとに内容を最適化できます。このような仕組みがあれば、寺院運営における効率が高まり、より多くの人々にサービスを提供することが可能になるでしょう。
また、インバウンド観光客による利用にも注目しています。藤次寺を訪れた外国人がプラットフォームに登録することで、帰国後も寺院とのつながりを持ち続けられる仕組みを作る予定です。これにより、地理的境界を超えて利用可能な新たな越境ECモデルも構築されるかもしれません。参拝客がオンラインで寺院のコンテンツにアクセスできるようになるため、国を問わず幅広く展開できるのが強みです。さらに、墓じまいなどで関係が途切れた場合でも、プラットフォームを通じて信者や檀家としての関係を新たに築く機会が提供されます。
このプロジェクトの成果は、第1号案件として藤次寺において2024年9月より試験運用が開始される予定です。以降、全国の他の寺院にも同様のサービス展開を進めていく計画で、寺院のデジタル化を進めつつ伝統と最新技術が融合した運営モデルを目指しています。私たちが知らない間に、寺院もデジタルの時代を迎えているのです。これからの日本の寺院文化は、より多くの人々にアクセスできる新しい形に進化していくことでしょう。信者や檀家、さらには観光客にとっても、寺院の魅力を新たに体感できる時代がやってきます。ぜひ注目していきたい取り組みであると言えるでしょう。