細胞間相互作用推定
2026-05-12 11:33:03

新技術で細胞間相互作用を推定、バイオデジタルツインに貢献

新技術が切り開く細胞研究の新境地



NTT株式会社は、複数種類の細胞から構成される組織の形成過程における細胞間の相互作用を、高速で推定する技術を開発しました。これにより、かつては多くの実験や計算が必要とされていた細胞間相互作用の推定が、よりスムーズに行えるようになります。

バイオデジタルツインの実現


この新しい技術は、生体の仕組みをコンピュータ上で再現する「バイオデジタルツイン」の実現に向けた取り組みの一環です。細胞がどのようにして組織を形成するかを明らかにすることは、再生医療やiPS細胞を用いた人工細胞組織の作成において重要です。これまで、組織構造から細胞間の相互作用を推定するためには非常に多くの手間がかかるものでした。

機械学習による効率化


今回の技術では、機械学習を用いた「逆代理モデル」が採用されており、形成済みの構造から細胞間の相互作用を迅速に推定することができます。このアプローチにより、従来の手法では必要だった試行錯誤のステップを省略し、実験や計算にかかる時間を大幅に削減することが期待されています。

技術の核はマルチスケールの特徴量化


本技術の革新性は、細胞の隣接構造を多様なスケールで特徴づける点にあります。同じ細胞パターンでも、細胞の発生や消失が影響するため、細胞の配置が常に同じとは限りません。そのため、局所的な構造だけでなく、より広範なスケールにわたる隣接構造も考慮に入れる必要があります。これを実現するために、様々な特定の解像度で特徴的な形状を抽出する方法が採用されています。

実験結果と応用例


この手法はゼブラフィッシュの模様形成に適用され、逆代理モデルの精度が高いことが確認されました。具体的には、シミュレーションで得られたデータをもとに、忠実に細胞間の相互作用を推定できることが示されています。その結果、少ない計算時間で細胞パターンを高精度に再現できることが分かりました。

今後の展望


本技術は、今後さらに複雑な細胞群や人体の臓器などへの応用が期待されています。具体的には、心臓や肝臓、網膜のオルガノイドに適用されることで、より生体に近い機能を持つ人工組織の形成が可能となるでしょう。これにより、再生医療の発展に寄与することが見込まれています。

この技術が医療の未来にどのような影響を与えるのか、今後の進展に注目が集まります。


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会社情報

会社名
NTT株式会社
住所
東京都千代田区大手町一丁目5番1号大手町ファーストスクエア イーストタワー
電話番号

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