Synspective、日本最高分解能25cmのSAR画像取得に成功!
株式会社Synspectiveは、小型SAR衛星の開発・運用からSARデータの販売と解析ソリューションの提供を行う企業です。同社は、自社開発の小型SAR衛星「StriX」シリーズを用いて、新たな撮像モードである「ステアリング・スポットライトモード」でのテスト観測に成功し、日本最高分解能となるアジマス分解能25cmの画像取得を実現しました。
ステアリング・スポットライトモードとは?
ステアリング・スポットライトモードは、地表の特定箇所にレーダー波を照射し続け、高解像度の画像を得る技術です。従来のスライディング・スポットライトモードと比較して、観測範囲を狭めることで、より高精細な画像を得ることが可能です。
驚異の解像度がもたらす可能性
この技術により、都市部の高層ビルや道路のガードレールなどの細部を鮮明に識別することが可能になります。
具体的な観測事例
- - アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ: 高層ビルが立ち並ぶダウンタウンやマーケット・ストリートの様子を詳細に捉え、ビルの各階の階層まで識別することができます。
- - ケニア・モンバサ: モンバサ海岸エリアやキぺヴ・オイル・ターミナルの構造物を高精度に観測し、オイルタンク内の状態や海上にあるシーバースの灯柱まで確認できます。
今後の展望
Synspectiveは、このステアリング・スポットライトモードによる観測技術を更なる評価・検証を行い、将来的には商用サービスとして提供していく予定です。この技術は、都市計画、インフラ管理、災害対策など、様々な分野で活用されることが期待されます。
株式会社Synspectiveについて
Synspectiveは、2020年代後半までに30機の小型SAR衛星コンステレーションを構築し、地球上のあらゆる場所の変化を観測できる新しいインフラの創造を目指しています。高頻度・高解像度の地球観測を可能にするSAR衛星を活用することで、自然災害や紛争、環境破壊などのリスクを特定・評価し、持続可能な社会・経済活動を促進していきます。
まとめ
Synspectiveは、日本最高分解能25cmのSAR画像取得に成功し、小型衛星を用いた革新的な観測技術を確立しました。この技術は、様々な分野で活用される可能性を秘めており、今後の展開が注目されます。