SBI証券が預り資産残高50兆円突破を達成！その背景に迫る

SBI証券、預り資産残高50兆円突破の理由とは

株式会社SBI証券が2025年6月末時点において、預り資産残高が50兆円を突破したことを発表しました。この成長は、顧客中心主義の経営理念と、さまざまなサービスの拡充が大きく寄与したとされています。

ネット証券としての先駆者

SBI証券は1999年にインターネット取引サービスを開始し、その後ネット証券業界の先駆者としての地位を確立してきました。特に2001年には手数料を大幅に引き下げ、個人投資家からの支持が集まりました。これにより、預り資産残高だけでなく、口座数や個人株式委託売買代金においても業界のリーダー的存在となりました。

ゼロ革命の実施

2023年には、オンラインでの国内株式売買手数料の完全無料化や、新NISAにおける米国の個別株および海外ETFの手数料無料化といった「ゼロ革命」を実施しました。この施策は、多くの投資家にとって取引の敷居を劇的に下げるものとなり、広範囲な支持を得る結果となりました。

一方で、米ドル/円のリアルタイム為替手数料も無料化され、これにより投資家は手数料を気にすることなく取引を行うことができるようになりました。これらの取り組みは、顧客の投資へのハードルをさらに下げ、幅広い層から支持を受けることとなったのです。

多様なサービスの拡充

SBI証券は、顧客の資産運用のニーズに応えるために、商品提供やサービスの多様化にも力を入れています。特に、様々なクレジットカードを用いた投信積立サービスの提供や、共通ポイントとの連携により、顧客が使いやすい環境を整えています。2024年7月からは、ウェブサイトやアプリのリニューアルも進め、より快適な取引ができるように工夫を重ねる予定です。

今後の展望

今回の預り資産残高50兆円突破は、これからの成長戦略にもつながる重要な指標です。今後もSBI証券は「顧客中心主義」に基づき、取引ツールのUI/UX向上やサービスの拡充を行うことで、個人投資家の資産形成を支援していく考えです。

また、オンラインだけではなく、相対取引業やカスタマーサービスセンターとの連携を強化し、リテール業務のさらなる拡大を目指しています。計8社との共同事業を進行中の「マルチカード戦略」は、特に好評を得ており、多様なライフスタイルに応じた選択肢を提供する取り組みが期待されています。