新技術「AI Memory RAG」の発表
2026-07-08 14:28:55

三菱総合研究所とPKUTECH、AIを活用した新技術「AI Memory RAG」を発表

三菱総合研究所とPKUTECHが共同開発した「AI Memory RAG」



株式会社三菱総合研究所(MRI)とPKUTECH株式会社が、生成AIを利用した新たな技術「AI Memory RAG」を共同開発しました。この技術は、情報の時系列や意思決定のプロセスを理解した上で、より精度の高い回答を可能にします。従来のRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術では、類似情報の単発検索が中心ですが、AI Memory RAGでは過去の議論や判断経緯をもとにした横断的な分析を行うことが可能になりました。この革新により、実務での迅速かつ適切な意思決定を支援します。

1. 開発の背景


生成AIの実務活用が進展する中で、企業独自のデータを効果的に利用する手法としてRAGが注目されています。これは、事前に学習した情報だけでなく、自社のデータなどの関連情報を検索して、より正確な回答を提供する技術です。しかし、従来のRAGにはいくつかの課題が存在しました。例えば、日々変化するニュースや議事録などの情報を追跡することが困難であり、過去の意見や決定プロセスを考慮に入れた回答が難しいというものでした。また、独立した事象同士の関係性を把握することにも限界がありました。

この問題を解決するために、MRIとPKUTECHは、情報の時系列や文脈を保持し、AIによる記憶を活用する新たな技術の開発に着手しました。この技術は、単純な情報検索にとどまらず、情報の経緯を追った回答生成を目指しています。

2. AI Memory RAGの特徴


AI Memory RAGは生成AIによる新たな技術で、ニュースや議事録などの情報を主な検索対象としています。特徴的なのは、文書を複数の粒度(ページ、章、メタデータなど)で分解し、それに応じた構造で情報を保持することです。具体的には、以下のような構造を持っています。

  • - 時系列構造: 議論や出来事の推移を時間軸に従って保存します。
  • - ネットワーク構造: 発言者やキーワードとの関係性を構造化します。
  • - 変更履歴構造: 要件定義書や法令などの履歴をしっかり管理します。

回答生成の際には、これらの構造化データとAIの問い合わせ処理を結合します。これにより、従来のRAGによる単発検索を超え、問い合わせ内容を綿密に分析し、必要なデータを取得して回答を生成することが可能となります。

例えば、システム開発プロジェクトにおける仕様変更の経緯を問い合わせる場合、関連する議事録を時系列で取得し、過去の発言や関係者とのつながりを分析します。こうして、意思決定者の考え方や変更の要因を抽出し、情報の流れを包括的に把握した回答を提供します。

3. 利用シーン


AI Memory RAGは、以下のような分野での利用が期待されています。
  • - ニュース監視・インテリジェンス分析: 情報の流れから将来の変化やリスクの兆候を把握。
  • - 開発管理・議事録管理: 過去の議論を踏まえた検索と回答を実現。
  • - ナレッジ継承: 過去の経緯や判断を持ち寄り、知識の共有を促進。

4. 今後の展望


MRIとPKUTECHは、この技術の実用性を高めるために、さらなる検証と実証を行っていきます。MRIはニュース監視とナレッジマネジメント技術としての活用を考えており、PKUTECHは開発管理などの分野での実装を進めるとしています。

両社は、生成AIを用いた業務活用の高度化に向けた共同研究を進め、お客様の生産性向上と意思決定支援に貢献していく考えです。


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会社情報

会社名
株式会社三菱総合研究所
住所
東京都千代田区永田町2-10-3
電話番号
03-5157-2111

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