2030年世界トップシェアへ!次世代船舶受注目標、日本が掲げる変革戦略
2030年、世界トップシェア目指す! 日本の船舶産業変革戦略
日本の船舶産業は、カーボンニュートラルや自動運航船といった次世代船舶への転換期を迎えています。一方で、中国や韓国との厳しい国際競争に晒され、人材不足という課題にも直面しています。
国土交通省は、こうした状況を踏まえ、2030年に次世代船舶の受注量で世界トップシェアを確保することを目標に、「船舶産業の変革実現のための検討会」を昨年5月に設置しました。
検討会では、造船・舶用事業者や有識者らと議論を重ね、2030年に目指すべき船舶産業の姿を以下の3点に定めました。
1. 競争力のある次世代船舶の供給: 技術開発や標準化、設備増強などを通じて、競争力のある次世代船舶を供給できる産業を構築します。
2. 生産性向上: デジタル技術を活用し、ニーズに対応できる、抜本的に生産性が高い産業を目指します。
3. 人材確保: 待遇改善や魅力向上により、十分な人材を確保できる産業を実現します。
具体的には、アンモニアや水素、メタノール燃料船、液化CO2運搬船、液化水素運搬船、自動運航船などの開発・普及を推進するとともに、デジタル技術の活用による生産性向上、若者にとって魅力的な職場環境づくりなどを積極的に進めていきます。
国土交通省は、この変革戦略の実現に向けて、産学官連携による取り組みを強化し、日本の船舶産業が今後も国民生活や経済安全保障を支えていくための基盤を築いていくとしています。