クォンタムフラワーズ&フーズ、乳酸菌開発の新技術を確立しました

クォンタムフラワーズ&フーズが革新を実現

株式会社クォンタムフラワーズ&フーズ（以下QFF）は、茨城県水戸市を拠点とし、量子バイオテクノロジーを駆使した「中性子線スピーディ育種®」技術を応用して、食品用微生物である乳酸菌の新たな品種改良に成功したと発表しました。この技術は、農林水産省が進めるフードテックビジネス実証事業として注目を集めています。

中性子線育種技術の特色

QFFの中性子線育種技術は、従来の放射線育種法における難しさを克服するために開発されました。これまで、微生物に対する育種は非常に困難で、特に乳酸菌のような原核生物は、液体中での活動が多いため、従来の技術では変異を導入することが難しいとされていました。しかし、QFFが開発した中性子線スピーディ育種により、液体中でも均一にエネルギーを与えられることが可能となり、変異率も飛躍的に向上しました。

この成功により、乳酸菌の形態的変異を確認し、コロニー形態や色、連鎖性といった特性を評価した結果、商業的な可能性が大いに見込まれています。

実証事業の成果

QFFは、乳酸菌を中性子線で照射し、いくつかの重要な変異を成功裏に導入しました。その結果、実用的な乳酸菌開発に向けて大きな一歩を踏み出しています。具体的には、酸性耐性や整腸作用の高い株を選抜する次のフェーズに進む計画が立てられています。さらに、アレルギー緩和や植物由来の代替乳製品向けの新しい菌株の創出も視野に入っています。