唐津の海洋プラスチック問題に挑む呼子小学校
2024年11月17日、佐賀県唐津市呼子町で、呼子小学校5年生が主体となって「呼子ビーチクリーン」と名付けられた清掃活動が行われました。この取り組みは、昨年度に引き続き、海洋プラスチックの深刻さを想起させるもので、児童たちの独自の発想から生まれた重要なイニシアティブです。地域全体が海の美しさを守るために団結し、呼子の3つの保育園も参加したことで、より温かい雰囲気の中で行われました。
自分たちの手で海を守る
呼子小学校のビーチクリーンは、海洋プラスチック問題を子どもたち自身の問題として捉え、環境教育の一環として進行しています。生徒たちは、事前にシミュレーションを行い、当日の運営に向けてしっかりと準備をしました。保育園児たちを優しく誘導し、ごみの拾い方や注意点を丁寧に説明するなど、活動を主導する姿が印象的でした。
清掃当日には、台風の影響で大型ごみは少なかったものの、砂浜にはマイクロプラスチックや樹脂ペレットが多く残っていました。児童たちは熱心に細かなごみを拾い集め、地道な作業に取り組んでいました。
地域の特色を生かしたアイデア
活動中、5年生からは「呼子の海をキレイにして、インスタ映えするスポットにして、多くの人に訪れてもらいたい」といった前向きなアイデアも出ました。海洋プラスチック問題と地域の活性化を同時に考える児童らしい視点が光る瞬間でした。彼らの活動は、ただの清掃にとどまらず、地域コミュニティを元気にする大きな力となっています。
参加者同士の心温まる交流
最後に、主催した5年生は、参加者に手作りの「しおり」や「メダル」をプレゼントしました。保育園児たちは大喜びし、世代を超えた交流が生まれました。加えて、回収されたペットボトルキャップも学校の資源循環活動に役立てる予定です。
里海づくりの一環として
呼子小学校では、ビーチクリーンや資源循環、海洋教育を通じた「里海づくり」を推進しています。森・川・里・海がつながっているという唐津の環境を理解し、海洋プラスチックが生態系に与える影響を学びながら、子どもたち自身が「海を守る」という強い意識を育てています。
国際的な協力による新たな視点
今年はデンマークから来日したボランティアのLiva Weiss氏も活動に参加し、国際的な視点を交えながら撮影を行いました。このような取り組みは、地域と国境を越えた協力の重要性を示すものであり、子どもたちの学びをより豊かにしました。
継続する呼子小学校のビーチクリーン
呼子小学校のビーチクリーン活動は地域全体での連携により継続して行われており、2025年1月には3年生が主体となり再度開催される予定で、毎回地域からの参加者が増えています。このように、次世代を担う子どもたちが環境問題への意識を育んでいくことは、未来への希望と言えるでしょう。
NPO法人唐津FARM&FOODや地域の保育園と連携し、海洋プラスチック問題への対策を進める呼子小学校のビーチクリーンは、唐津市の持続可能な未来を切り開く重要な活動です。