日本航空とプラット・アンド・ホイットニー、7年間にわたる大規模エンジン整備契約を締結
2012年2月16日、シンガポールで開催された航空ショーで、日本航空(JAL)と航空機エンジンメーカーのプラット・アンド・ホイットニー社(P&W)が、長期にわたるエンジン整備契約を締結したことが発表されました。この契約は、7年間有効で、総額は約4億5000万ドル(約450億円)にも上る大規模なものとなります。
契約内容:包括的なエンジンメンテナンス
この契約では、P&W社がJAL所有のプラット・アンド・ホイットニー製エンジン、PW4090、PW4074、PW4077、JT9D型エンジンの整備を包括的に行います。具体的には、P&W傘下のイーグル・サービス・アジア社(シンガポール)がPW4090エンジンのオーバーホールを担当し、グローバルサービスパートナー部門がその他のエンジンの部品修理を担います。
両社のコメント:信頼関係と高品質への取り組み
P&W社の商用エンジン部門プレジデント、トッド・コールマン氏は、長年にわたるJALとの良好な関係と、JALの高い整備基準と品質への取り組みを高く評価し、今後も最高水準のサービスを提供していくことを約束しました。
一方、JAL専務執行役員でJALエンジニアリング社長の佐藤信博氏は、P&W社との長年の協力関係を背景に、今回の契約が機材の信頼性とパフォーマンス向上、そして整備コスト削減に繋がるとの期待感を示しました。顧客への最高水準のサービス提供とコスト抑制効果への期待が示唆されています。
プラット・アンド・ホイットニー社:航空機エンジン業界のリーディングカンパニー
P&W社は、ユナイテッド・テクノロジーズ傘下の、航空機エンジン、宇宙推進システム、産業用ガスタービンの設計、製造、保守において世界をリードする企業です。その技術力とグローバルなサービスネットワークが、今回の大規模契約の背景にあると言えるでしょう。
契約の意義:安全とコストの両立
この契約は、JALの航空機の安全運航とコスト削減という、両面への貢献が期待されます。信頼できるパートナーとの長期的な関係構築によって、安定した整備体制を確立し、コストの最適化を実現することで、JALの経営効率の向上に寄与することが期待できます。また、P&W社のグローバルなネットワークを活用することで、迅速で効率的な整備体制の構築が可能になります。
今後の展望:更なる協業の可能性
今回の契約は、単なるエンジン整備契約にとどまらず、JALとP&W社間の更なる協力関係強化の礎となる可能性があります。今後両社がどのような技術革新やサービス向上に連携していくのか、注目されます。この契約は、航空業界における技術革新と国際協力の進展を示す一例と言えるでしょう。将来的には、更なる技術提携や、環境問題への対応など、多角的な協業が期待されます。
問い合わせ先
プラット・アンド・ホイットニー広報代理店MSL
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