国連大学のマルワラ学長が岡山大学を訪問
2024年10月28日、国連大学のチリツィ・マルワラ学長が初めて岡山大学を訪れました。彼の訪問は、「国連大学とSDGs推進に果たす役割」をテーマにした特別講演の開催を目的としていました。この講演会には岡山大学の学生、教職員、地域の高校生、さらには企業関係者約130名が参加しました。
マルワラ学長の講演内容
マルワラ学長は国連の歴史や、高等教育が持つ役割について語り、特に2030年までに達成を目指す持続可能な開発目標(SDGs)についての現状を説明しました。特に彼のスピーチの中で強調されたのは、若者が意思決定のプロセスに関与する重要性です。国連が直面しているさまざまな課題を解決するためには、次世代が行動を起こすことが不可欠だと訴えました。
さらに、当日は意見を集約するアプリを活用し、参加者からの質問にも即座に応じる姿を見せました。このような取り組みは、国連レベルの課題解決にも寄与するものであり、質問に対するマルワラ学長の回答は非常に明快であり、参加者の満足度を高めていました。
表敬訪問と取り組みの紹介
講演会の前には、マルワラ学長が岡山大学の那須学長や他の教育関係者との表敬訪問を行いました。そこで、岡山大学の独自の取り組みや、デジタル田園都市戦略などを紹介し、マルワラ学長からも国連大学のSDGs推進に関連する意見が交わされました。この意見交換は、今後の国際協力の可能性を大いに広げるものとなったと考えられます。
フィールド科学センターとOUXの訪問
講演後、マルワラ学長は岡山大学のフィールド科学センターを訪問し、人工知能(AI)を活用した研究を行う学生たちの発表も聞くことができました。これにより、AIの先進的な研究が進められていることを体感し、大学の教育・研究環境についての理解を深められたようです。
また、岡山大学共育共創コモンズ(通称OUX)も視察し、建物の構造や機能についての説明を受けました。これにより、地域に根ざした共同創造の場としての役割が果たされていることを再確認しました。
学生との交流
講演会の後には、マルワラ学長と岡山大学の日本人学生、留学生、若手女性研究者との懇談会が行われました。学長は学生たちの話に真剣に耳を傾け、懇切丁寧に質問に答える姿が印象的でした。これにより、学生たちとの距離も縮まり、グローバルな視点での意見交換が行われたことが期待されます。
岡山大学の未来展望
岡山大学は、早くから大学経営の中にSDGsの理念を取り入れてきました。今後も本学は、SDGs推進研究大学としての立場を確立し、地域と国際社会との強固なパートナーシップを築くために引き続き努力することが求められています。このような取り組みが、岡山大学の特色ある研究大学としての地位をさらに高めていくことでしょう。これからも、地域における持続可能な発展の鍵を握る存在として、岡山大学から目が離せません。