BCP対策の重要性
2020-07-31 10:00:05

新型コロナウイルスが変えたBCP対策の重要性と企業の意識調査

新型コロナウイルスが変えたBCP対策の重要性と企業の意識調査



新型コロナウイルスの影響は、私たちの生活や仕事のスタイルを大きく変えましたが、この波は企業の事業継続計画(BCP)にも及んでいます。BCPは、自然災害や感染症などの突発的な事態に対処するために、企業が事業を継続するための計画です。最近の調査では、BCPに対する企業の意識や実施状況に大きな変化が見られました。

BCP策定企業に見る現実



調査によると、BCPを策定している企業は全体の38.9%にとどまり、さらに策定が進行中の企業も25.9%、未策定の企業が24.1%と続いています。企業が直面するリスクという点では、自然災害(97.6%)と感染症(58.3%)が上位に入っていますが、これまでの意識調査ではパンデミックリスクを想定している企業は少数派でした。特に、新型コロナウイルスの出現により、BCPの見直しを必要と感じている企業は91.7%に達しています。

やっておけばよかったBCP対策



新型コロナウイルスによる影響を受け、企業が最も実施すべきだったと感じたBCP対策は、「テレワーク制度の整備」(66.4%)が最も多く、次いで「情報の電子化」(57.8%)と続いています。これらの対策は、現在の働き方や業務の効率性を向上させるために不可欠であり、特にテレワーク制度の整備は、従業員の安全確保と業務継続の両立を図るための大きなカギとなったことが示されました。

テレワークの重要性



テレワーク制度が整備されていれば、従業員が自宅で安心して業務に取り組むことができ、企業としても業務を継続できます。リモートワークは、パンデミックなどの非常時においても活動を維持できる強力な手段です。また、事務作業の電子化によりペーパーレス化が進むことで、情報管理や業務の効率化が図られることも明らかになっています。

今後のBCP対策に求められる視点



企業がBCP対策を見直す理由は明らかです。パンデミックリスクに関する意識の高まりは、今後の企業の経営戦略において無視できない要素となります。調査結果でも、今後対策が必要だと思うリスクとしてパンデミックが87.0%と高い割合を占めており、自然災害をも上回る状況です。

総合的に見て、BCP策定済み企業の多くは、これからのリスクに対する備えや、事業継続のための体制強化を真剣に検討していることがわかります。企業が直面するリスクは一つではなく、多岐にわたることから、今後のBCP対策には「多様性」が求められます。

総務部門の役割



月刊総務も、BCPに関する専門的な知識や事例を共有し、企業経営に寄与する情報の発信に努めています。特集を通じて事業の継続性やリスク管理について取り組む姿勢は、企業の競争力向上につながることでしょう。次号では、Withコロナ・Afterコロナ時代におけるBCPの新しいあり方について詳しく考察します。専門家の意見や実際の企業の事例を交え、専門知識を持った情報を提供していきます。

おわりに



新型コロナウイルスの影響は予想以上に大きく、企業業務の見直しに向けたきっかけとなっています。BCPの重要性を再認識するとともに、今後の迅速な対応のための準備を怠らなくて済むよう、各企業における意識の変化が求められています。

会社情報

会社名
株式会社月刊総務
住所
東京都千代田区神田錦町2-2-1KANDA SQUARE 11F
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