車載カメラの進化
2017-10-11 16:19:20

オン・セミコンダクターが実現する車載イメージングの低電力化と高性能化

オン・セミコンダクターが車載カメラの新たな可能性を開く



近年、車載イメージング市場は急速に拡大しており、それに伴い様々な技術革新が求められています。そんな中、オン・セミコンダクター株式会社(本社:東京都台東区)は新たに高度に統合された1.0メガピクセルCMOSイメージセンサー「AS0140」と「AS0142」を発表しました。これらの最新デバイスは、車載アプリケーションでの使用が期待される省エネルギー設計と高性能を兼ね備えています。

サイズ削減と統合のメリット



新製品の最大の特徴は、従来の個別のセンサーとプロセッサによる構成に比べ、PCB面積を30%削減できることです。これは、イメージセンサーとプロセッシング機能を低電力のシステムオンチップ(SoC)に統合しているためです。これにより、車両の設計においてもスタイルや美観を損なうことなく、カメラの実装が可能となります。

扱いやすさとパフォーマンス



AS0140およびAS0142は、フル解像度で45 fps、720pで60 fpsのサポートを提供します。また、特筆すべきはその高いダイナミックレンジで、93デシベル(dB)を報告しています。これにより、さまざまな日常の光の条件下でも高い画質を保つことが可能です。さらに、画像処理プロセスにノイズを排除する技術、適応型ローカルトーンマッピング(ALTM)を採用しているため、クリアな映像を実現しています。

自動運転を支える技術



業界アナリストは、車載カメラの年間出荷台数が2020年には8000万個を超えると予測しています。完全自動運転車の実現に向けて、AS0140とAS0142のような高度なイメージングデバイスは、先進運転支援システム(ADAS)において重要な役割を果たすでしょう。具体的には、ドライバーの快適性や安全性を向上させ、車両の周囲の広範な視界を確保することに繋がります。

プレミアムの使用環境に対応



新たに登場したこれらのデバイスは、-40°Cから105°Cという広範な温度範囲で動作するため、車載環境に適しています。また、消費電力が低く、30 fpsで動作する高ダイナミックレンジモードでの消費電力はわずか530ミリワット(mW)に留まります。これにより、エネルギー効率を最大限に引き出すことが可能です。

量産時期と期待



これらの新製品の量産は、AS0140が2017年第4四半期、AS0142が2018年第1四半期を予定しており、業界において大きな期待が寄せられています。新しい技術の進化が、自動車メーカーにどのような影響を与えるのか、今後注目です。

オン・セミコンダクターの展望



オン・セミコンダクターは、半導体ソリューションのリーディングサプライヤーとして、エネルギー効率の高い製品を提供し続けています。自動車、通信、医療機器、航空宇宙など多岐にわたる分野で使用され、利用者のニーズに応えるべく技術革新を進めています。今後の展開にも注目です。

会社情報

会社名
オン・セミコンダクター株式会社
住所
東京都台東区上野1-19-10
電話番号
03-5817-1055

トピックス(IT)

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