日本初の民間宇宙バイオ実験プラットフォームの実証実験
株式会社IDDK(代表取締役:上野宗一郎)は、2024年度末に日本初となる民間の人工衛星を利用した宇宙バイオ実験プラットフォームの実証実験を実施する予定です。この実験では、ドイツに本社を持つATMOS Space Cargo GmbHの人工衛星に搭載された自動バイオ実験装置(Micro Bio Space LAB、通称MBS-LAB)を用いて、軌道上での機器の駆動実験が行われます。
プロジェクトの背景と目的
IDDKは、光学技術と半導体技術を組み合わせた革新的な顕微観察技術、マイクロイメージングデバイス(MID)の開発に成功し、これを基にした自動宇宙バイオ実験装置MBS-LABを開発しています。この実証実験は、MIDを活用し、人工衛星を利用した宇宙バイオ実験プラットフォームを確立することを目指しています。実験終了後、MBS-LABはATMOSのPhoenix Return Capsuleにより地球に帰還し、回収される予定です。
この実証実験にはクラウドファンディングが活用され、2024年9月17日よりCAMPFIREで資金調達を開始します。集まった資金は、宇宙バイオ実験機器の機能実証やサンプルリターン実験のために使用されます。
宇宙バイオ実験の意義
宇宙におけるバイオ実験は、地上での研究では解決が難しいさまざまな健康問題や老化に関する研究に寄与する可能性を秘めています。このような実験は、現在は国際宇宙ステーション(ISS)で行われているものであり、その退役が2030年に予定されているため、新たな実験の場が必要とされています。
IDDKは、日本独自の宇宙バイオ実験プラットフォームを構築し、宇宙ステーションに依存しない研究環境を提供することを目指しています。他社に先駆けて、自動宇宙バイオ実験装置を活用することで、月面や他の宇宙空間での新しい発見を促進し、実験から生まれる成果を地上の発展に還元する意義があります。
企業のビジョンと未来
IDDKは、「いつでも」「どこでも」「だれでも」利用できる顕微観察技術を通じて、未来のための一助を目指しています。2030年のISS退役を見据えた事業展開に加え、宇宙でのバイオ実験だけでなく、教育分野など幅広い用途への展開を考えています。特に、未来の宇宙開発に関わる人材を育成するために、若い世代に宇宙の使い方を学んでもらえる機会を提供できることを目指しています。
最後に、クラウドファンディングの実施を通して、この壮大なプロジェクトに興味を持つ方々からの支援をお願いしたいと考えています。新たな宇宙の可能性を共に探求する仲間を求めています。もっと多くの人々が宇宙を身近に感じ、実際に体験することができる未来に向けて、IDDKは邁進していきます。