概要
大栄環境、資源循環システムズ、八木熊、ユニアデックスの4社は、廃プラスチックのリサイクルとサーキュラーエコノミーの推進を目指して、トータルコーディネートサービス「iCEP PLASTICS」を提供開始しました。本サービスにより、静脈企業と動脈企業の情報連携が進むことで、廃プラスチックの再生材利用がはかどる事が期待されます。
1. 背景と課題
日本では、廃プラスチックの約75%がサーマルリサイクルなど、単純な焼却や埋立処分が主流です。これにより、資源としての回収が難しい現状があります。さらに、廃プラスチックの品質にばらつきがあるため、再生材の利用を希望する企業にとっては厳しい状況です。汚れや異物混合が多く、再生材の品質が低下する要因となっています。これに加えて、廃プラスチックの供給量の不安定さも、リサイクルの大敵です。
2. iCEP PLASTICSのサービス内容
新たに開始される「iCEP PLASTICS」では、以下のような各社の強みを生かしたサービスを提供します:
- - 大栄環境:廃プラスチックの回収・運搬・一次処理を担当。
- - 資源循環システムズ:課題のヒアリングから解決策の提示を行うコンサルティングを提供。
- - 八木熊:廃プラスチックの原料化や再生製品の試作・製造を手掛けます。
- - ユニアデックス:再資源化プロセスに対応したシステムインフラの提供と運用を行います。
この体制により、廃プラスチックの回収から製品化まで、一貫した流れでサービスを提供することが可能となります。
3. iCEPの哲学
iCEPの「i」は「intelligence」を通じて、動静脈の新たな連携を示しています。このプラットフォームの中心には、技術と知識を結集し、個々の参加が資源循環社会への一歩となるという理念があります。ロゴには、動脈と静脈を象徴する二本の線が、初めは不確かでも連携することで強い価値を生むことを表現しています。
4. サーキュラーパートナーズの参加
4社は、経済産業省や環境省が推進する「サーキュラーパートナーズ」にも参加しています。このイニシアティブにより、産官学連携が強化され、サーキュラーエコノミー実現のための取り組みを進めていく方針です。
5. 未来への展望
今後、iCEP PLASTICSを通じて、顧客企業の廃プラスチック活用が進むことが期待されています。また、資源循環プラットフォーム「iCEP」の開発を進め、さらなる動静脈企業の連携を促進していくことで、廃棄物が価値のある資源として循環する社会を築いていく意向です。
この取り組みは、環境問題解決に向けた力強い一歩であり、今後の進展が大いに注目されます。