叡啓大学での特別講演
2024年7月23日、広島市の叡啓大学において、特別な英語講演が開催されました。主催は上杉裕子教授が担当する英語集中プログラム(IEP)。今回の講演は、被爆者であり語り部の小倉桂子さんを迎え、全ての1年生学生を対象に行われました。この講演は、グローバル人材の育成と平和教育の実践を目的としています。
講演の前に、上杉教授は小倉さんの最近の活動に触れました。彼女はG7広島サミットでの発言や、アイダホ大学からの名誉博士号授与、故オッペンハイマー博士の孫との対話など、彼女がどのように平和を伝えているかを学生たちに説明しました。これにより、小倉さんが単なる被爆者ではなく、教育者としての側面も持っていることが強調され、彼女の講演の意義が一層深まりました。
被爆体験を語る
小倉さんは、8歳の時に広島で被爆した自身の体験を率直に語りました。当時の恐ろしい光景や、その後抱え続けてきた精神的トラウマについても述べられ、学生たちはそのリアルな描写に強く惹きつけられました。小倉さんは、「何が起こったのかを『知ること』が大切であり、それが全てのスタートである」と伝え、次世代へとバトンを渡す重要性について強調しました。
学生たちの熱心な反応
講演が進んでいく中で、学生たちは小倉さんの話に真剣に耳を傾けていました。講演後には、質問が次々に飛び交う様子が見られました。「どのように辛い体験を乗り越えてきたのか?」や、「小倉さんにとって平和とは何か?」といった深い問いかけが学生から寄せられ、小倉さんは丁寧に回答されました。また、学生たちは興奮冷めやらぬ様子で小倉さんに近づき、バイデン大統領から贈られた手帳を見せてもらうなど、特別な時間を共有しました。
知的刺激を与える機会
この特別講演は、学生たちにとって貴重な学びの機会となりました。小倉さんから受け取ったメッセージは、彼らの胸にしっかりと刻まれ、未来に向けて平和な社会を築くための推進力となるでしょう。叡啓大学では、今後も毎クォーターに外部講師を招き、グローバルな視点での教育を重視しています。これにより、学生たちの視野を広げ、知的刺激を提供することが期待されています。
この講演の様子は、各種メディアでも取り上げられ、広く報道されました。小倉桂子さんの活動が学生たちにどのような影響を与えたのか、今後の展望に注目したいところです。