エンゲージメント調査の概要
日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が、このたび「パフォーマンスにつなげるエンゲージメント調査」の結果を発表しました。この調査は、2019年から2023年の間のエンゲージメントの推移を把握するために行われたもので、働きやすさや働きがいに影響を与える要素を含む詳細なデータを提供しています。
調査の目的と方法
調査の主な目的は、従業員がどれだけ会社に対して愛着を持ち、やりがいを感じているかを測定することです。エンゲージメントは、従業員の仕事に対する活力や熱意を示すものであり、企業の業績にも大きな影響を与える要素とされています。
調査はインターネットを介して実施され、有効回答を得たのは2,631名。各世代(Z世代、ミレニアル世代、就職氷河期世代、バブル世代)から均等にサンプルが選ばれました。調査期間は2023年6月で、結果は多角的に分析され、今後の雇用環境における参考資料となっています。
主な調査結果
従業員エンゲージメント
調査によると、従業員が「会社が好き」「会社に行くのが楽しみ」と感じている割合は2019年に比べ10%以上の増加が見られました。「会社は従業員を大切にしている」という意識も高まりつつあります。しかし、「現在の会社でずっと働き続けたい」と感じている人はわずかに減少傾向にあります。
ワークエンゲージメント
また、仕事に対するエンゲージメントも良好で、6割以上の人が「仕事が好き」「やりがいを感じている」と回答しています。これは前回調査と比較して増加傾向にあります。特に「自己の強みを活かせる」「仕事を通じて成長を実感できる」という点が強調されました。
相関関係
従業員エンゲージメント、ワークエンゲージメントを底上げする要因としては、「仕事」「企業理念・経営層」「職場」に大きな影響を受けていることが分かりました。どのようにこれらの要素がエンゲージメントに寄与しているのかは、企業がさらなる成長を目指す上で重要な分析ポイントとなります。
エンゲージメント向上施策
調査データを基に、従業員エンゲージメントを高めるための施策は以下の四点です。
1. 自己理解とキャリア形成支援
2. 評価と報酬の透明性
3. 心身の健康支援
4. 挑戦しやすい組織文化の構築
一方、ワークエンゲージメントを高めるためには、以下の四点が有効です。
1. ジョブ・クラフティング
2. 明確な目標設定と役割の整理
3. 定期的なフィードバックと承認
4. 学習・成長の支援
これらのアプローチを通じて、企業は従業員の満足度を高め、パフォーマンスの向上を目指すことが期待されます。
結論
JMAMの調査は、働きやすさの実態を浮き彫りにし、企業が今後取り組むべき施策を提起する貴重な資料となっています。詳細なデータや調査結果については、以下のリンクから報告書を無料でダウンロードできます。
調査報告書「パフォーマンスにつながるエンゲージメント調査」の無料ダウンロード
JMAMは、これからも成長に寄り添うパートナーとして、企業の人材開発を支援していく意向を示しています。