ランサムウェア対策の実態
2023-03-10 11:00:01
医療機関におけるランサムウェア対策の現状と課題に迫る
医療機関におけるランサムウェア対策の現状と課題
近年、情報セキュリティの重要性が増す中、特に医療機関におけるランサムウェア対策の実態が注目されています。最近の調査によると、医療機関に勤務するシステム管理者105名を対象にした結果、54.3%がランサムウェア対策を実施しているというデータが報告されました。しかし、同時に約7割の回答者が「ランサムウェア被害」を不安視しているという状況も明らかになっています。
ランサムウェアとは
ランサムウェアは、感染したコンピュータをロックし、ファイルを暗号化することによって使用不能にし、その後「身代金」を要求する悪質なマルウェアです。このような脅威が日々進化している中、医療機関にとってその対策は喫緊の課題です。調査では、対象者の34.3%がランサムウェアの内容を「よく理解している」と回答した一方で、44.8%は「聞いたことがあるが理解していない」としました。これは、ランサムウェアに対する意識の差を示唆しています。
医療機関の対策状況
調査において、ランサムウェア対策を実施しているとする回答者の半数以上が、主要な対策方法として「ファイアウォールやメールフィルタの設定」(63.2%)や「OSやソフトウェアアップデートの徹底」(59.6%)を挙げました。しかし、未対策の理由として「ランサムウェアについて理解できていなかった」という回答が34.8%で最多であり、理解不足が対策の導入を妨げていることが浮き彫りになっています。
不安の理由
ランサムウェア被害を不安視する理由の一つには、万が一侵入された際に「患者データを守る方法が検討できていない」という点が54.3%の回答を占めました。医療機関は患者の個人情報を扱うため、そのセキュリティ確保が求められます。さらに、37.6%は「多様化する手口や行動パターンに対応できていない」との懸念も示しています。
セキュリティ対策への意識
対策を行っていない回答者の56.6%が、セキュリティソフトやツールの必要性を実感しており、さらに3割以上が「1年以内にランサムウェア対策をしたい」と答えています。これはセキュリティ対策への認識が高まりつつあることを示していますが、実施に至るにはまだ時間が必要なようです。
求められる対策
医療機関としては、まずランサムウェアに対する基本的な理解を深めることが重要です。対策の具体例としては、ファイアウォールの設定、アンチウイルスソフトの導入、そして定期的なデータのバックアップが挙げられます。また、従業員の教育や意識向上も不可欠です。これによって、セキュリティ意識を高めることができ、万が一のインシデント発生時にもスムーズに対応できる体制が築けるでしょう。
まとめ
医療機関におけるランサムウェア対策は進んでいるものの、まだ多くの課題が残されています。特に、対策を実施するための理解と認識を高めることが、セキュリティ強化の第一歩であると言えます。今後は、対策ツールやソフトを導入し、患者データの保護を徹底することが求められていくでしょう。企業としての責任を果たすためにも、この取り組みが必須です。
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