新型トンネルドローン
2025-09-25 15:36:28

JR東海とエアロセンスが共同開発した新トンネルドローン技術

新トンネルドローン制御技術の開発



近年、ICT技術の進化と労働力人口の減少が進む中、効率的な業務運営が求められています。特に交通インフラの維持管理は重要であり、JR東海とエアロセンスはその一翼を担うべく、新たな技術の開発に挑みました。彼らはトンネル内部での長距離自動飛行が可能なドローンの制御方法を共同で開発しました。この新技術により、10km以上の長大なトンネルでの設備点検や異常時の迅速な対応が期待されます。

背景



JR東海がこのプロジェクトに取り組む背景には、将来的な労働力不足に対応するための施策があります。従来、点検作業は主に人手によって行われてきましたが、ドローンの導入によりその労力を軽減し、効率的に作業を進めることが可能になると考えられています。

通常、ドローンは全地球航法衛星システム(GNSS)を使い位置を認識しながら飛行します。しかし、トンネル内部ではGNSSが使えないため、周囲の構造物を認識しながら飛行する必要があります。特に、3D-LiDARセンサを用いた飛行方法では、複雑な情報処理が必要で、飛行速度は10km/h以下に制限されてしまうという難点がありました。

新しい制御方法



新たに開発された制御方法は、ドローンに搭載した2,000の2D-LiDARセンサを利用し、自動的に飛行位置を補正しながら飛行する仕組みです。このシステムは、予め決めた飛行位置と実際の位置のずれをリアルタイムで把握し、瞬時に補正します。これにより、速度を増した安定した飛行が可能となり、効率的な点検が行えるようになります。

実際に山梨リニア実験線のトンネル内で行った試験では、時速約30kmで10kmの安定した自動飛行が確認されました。この成果は、今後の長距離トンネル点検業務に革命をもたらすことでしょう。

今後の展望



今後、JR東海とエアロセンスは、電力供給のための架線やその他の設備が存在するトンネル内で、引き続きこの技術の検証を行います。ドローン技術の実用化が進むことで、従来の点検作業に比べて大幅に省人化が実現され、作業効率が向上すると期待されています。

この革新が、安全性を高めるだけでなく、維持管理にかかるコストの削減にも寄与することが目標です。今後の技術の進展に注目が集まります。


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会社情報

会社名
エアロセンス株式会社
住所
東京都北区田端新町1-1-14東京フェライトビル
電話番号
03-3868-2551

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