生成AIへの関心高まる中での情報システム部門の実情とは?
株式会社ソフトクリエイトは、生成AIに対する情報システム部門(情シス)の関心および活用状況を調査するために、「生成AI活用に向けた情報システム部門の意識調査2024」を実施しました。この調査により、情シスがどのように生成AIに向き合っているのか、またその懸念点が浮き彫りになりました。
調査の背景と目的
生成AIはビジネス分野での活用が期待されており、最近ではその導入を検討する企業が増えてきています。本調査では、情シスの視点から技術の活用状況や期待、そして懸念点を探り、企業が今後どのように生成AIを活用していくのかを明らかにしました。
調査期間は2024年6月5日から6月17日までで、対象は「情シスレスキュー隊」のメルマガ購読者です。最終的には434名からの回答が得られ、情報システム部門における生成AIに関する具体的な実情が明らかになりました。
調査結果の概要
まず、調査結果からは約6割の情シス担当者が生成AIの導入や運用に関与していることが分かりました。特記すべきは、生成AIを自社で活用している企業やそのプロジェクトを推進している企業が、前年同期と比較して着実に増加している点です。具体的には、「既に活用している」と「活用に向けたプロジェクトが進んでいる」との回答がそれぞれ2〜5%増加し、企業の約70%が何らかの関心を持っている状況です。
実際、無関心であると答えた企業は26%に減少し、これは昨今の生成AIに対する注目の高まりを反映していると言えます。
懸念点の浮き彫り
一方で、生成AI導入に際しての懸念点としては、情報リテラシー不足やセキュリティ対策が挙げられています。調査によると、「社員の情報リテラシーが十分ではなく事故が怖い」との危惧が64.1%と高く、前回調査から大きく増加しています。また、「生成物による知的財産権等に関するトラブルが心配」との懸念も上昇しており、これらのリスクについての認識が高まりつつあることがうかがえます。
情シスの関与状況
生成AIの導入に対する情シスの関与は、導入から運用までの一元的な関与が33.2%、部分的な関与が26.5%という結果となり、約6割の企業が少なからず情シスが関与することが明らかになりました。これは、情シスが生成AIの活用に欠かせない役割を果たしていることを示しており、今後もその関与がさらに増していくことが予測されます。
情報システム戦略の再考
このように、生成AIに対する関心の高まりとそれに伴う懸念点の変化から、企業の情報システム戦略の見直しが求められています。特にリテラシーの向上やセキュリティ対策の強化に向けた取り組みは急務と言えるでしょう。
調査の詳細結果は、ソフトクリエイトの公式ウェブサイトでも確認できます。情シスが抱える課題を解決し、生成AIをビジネスに活かすための道筋を探る上で、大いに参考になると考えられます。
詳しくは
こちらから調査結果資料をご覧ください。
「情シスレスキュー隊」とは
最後に、情シスレスキュー隊はソフトクリエイトが運営する、情報システムに関わる担当者向けのメディアです。AIやITインフラ、システム運用に関する様々なテーマを取り扱っており、特に中小企業の情シス担当者の悩み解決に力を入れています。今後もその重要性が増すことが期待される情報システム分野において、同メディアの存在もますます大きくなることでしょう。