台湾証券取引所の訪日
2025-12-10 16:22:28

台湾証券取引所、クロスボーダー商品の推進で日本市場と連携強化

台湾証券取引所、日本との連携を強化



2025年12月10日、台湾証券取引所(TWSE)は、日本を訪問し、国内の複数の資産運用会社との交流を行いました。この訪問の目的は、アジアアセットマネジメントセンター(AAMC)の地位確立に向けた商品の国際化推進の一環として、日台のクロスボーダー商品の連携を強化することにありました。

TWSEの林修銘(Sherman Lin)取締役会長は、台湾の資産運用会社6社と共に今回の訪問を実現し、東京証券取引所や他の資産運用会社との対話を通じて、両国の資本市場における相互の関心を深めました。特に、日台初のクロスボーダーETF「NEXT FUNDS – Nomura TOPIX Feeder ETF」は好成績を収めており、台湾の個人投資家が日本市場に強い関心を抱いていることが示されています。

最近のデータによると、台湾に上場している同ETFは運用資産残高(AUM)が前年比89%増加しました。これは、台湾の投資家が日本市場のエクスポージャーを求めていることを反映また、同様に日本の投資家も台湾のテクノロジー関連銘柄に高い投資意欲を示しています。具体的には、日本市場で上場されている「NEXT FUNDS TIP FactSet 台湾イノベイティブ・テクノロジー50指数連動型上場投信」や「iFreeETF キャセイ台湾テックリーダー指数」は、それぞれ410%、522%といった急成長を記録しました。

TWSEは、台湾と日本の資産運用会社の間での対話を促進し、クロスボーダーETFに関する様々な考慮事項やトレンドを共有しました。訪日メンバーは、今後も協力する可能性について意見を交換し、より広範な連携を築くための基盤を形成しました。

記者会見では、林取締役会長が両国市場の特性に高い相関性があることを強調。クロスボーダーでの連携が資本市場の多様性を高めるだけでなく、投資家に対し戦略的投資価値をもたらすと説明しました。アジアアセットマネジメントセンターの推進室 COOである胡則華(Brenda Hu)は、AAMCの目的と期待される成果について報告しました。特に元大投信の劉宗聖(Julian, Tsung-Sheng Liu)会長が台湾ETF市場の概要について触れ、キャセイSITEも自身の経験を共有しました。

TWSEは今後も、クロスボーダー連携を推進し、主要国際市場との結びつきを強化する方針です。台湾市場をアジアアセットマネジメントセンターとして確立するため、商品の多様化や市場インフラの整備を進め、海外機関投資家との対話を続けていく予定です。これにより、台湾市場はさらに魅力的な投資環境を提供し続けることでしょう。

台湾ETF市場の現状



台湾のETF市場はアジア第3位となっており、その運用資産総額は2025年11月時点で2356億米ドルに達しています。この市場は、国内外の株式ETF、債券ETF、レバレッジ型・インバース型ETF、REITなど多様な商品ラインアップを提供しており、特に台湾株式ETFが投資家の75%に保有されています。これらのETFは全体の市場成長を牽引しており、個人投資家の参加も盛んです。

最近の調査によると、2025年10月時点で台湾のETF受益者数は1570万人を超え、株式取引口座数を上回る浸透率を示しています。この状況が、台湾ETF市場が日増しに拡大していることの表れです。さらに、政策主導の成長と「アジアアセットマネジメントセンター」の構築に向けた取り組みが進んでいます。

今後もAAMCの目標達成に向けて、台湾証券取引所が果たす役割は重要と言えるでしょう。投資家にとっても、よりスムーズな投資機会が提供されることを期待しています。


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会社情報

会社名
台湾証券取引所
住所
110615 台北市信義路五段7号 3楼、9~12楼、19楼台湾
電話番号

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