企業倒産の動向
2024-10-08 23:24:14

2024年度上半期における全国企業倒産の動向と影響分析

2024年度上半期における全国企業倒産の動向と影響分析



2024年度の上半期(4月から9月)における全国企業倒産の件数が5,095件となり、前年同期と比べて17.8%の増加を記録しました。これは、過去3年連続で前年同期を上回ったで、10年間で最も多い件数です。この状況は、企業環境の厳しさを反映していると言えます。

倒産件数と負債総額の動向



負債額が1,000万円以上の企業倒産の件数は、2014年度の5,049件以来、10年ぶりに5,000件台に達しました。しかし、負債総額は1兆3,754億円で、前年同時期と比べると13.8%減少しています。この減少傾向は、特に負債が1,000億円以上の大規模倒産が減ったためです。

具体的には、負債が1億円以上5億円未満の倒産が1,006件と前年比12.9%増加し、また140件の負債が5億円以上10億円未満の倒産も見受けられました。これにより、中堅企業の倒産が顕著になっています。

産業別の倒産状況



産業別では、金融・保険業を除くほぼ全ての業種で倒産件数が前年を上回っています。特に、サービス業他では1,693件(前年同期比15.3%増)と最も多く、建設業や製造業もそれぞれ増加しています。職人不足や円安による資材費の高騰など、さまざまな要因が影響を及ぼしていると考えられます。

地域別の倒産状況



地域別でも、全ての9地区において前年同期よりも増加しています。特に関東地方では1,878件の倒産が発生し、これは過去3年での最も多い件数です。こうした地域ごとの傾向は、各業種の活況や経済環境の変化を反映しています。

今後の展望



年末に向けて企業の資金需要は増えることが予想されますが、業績の回復が遅れている企業や売上の増加に対して資金調達が追いつかない会社では、黒字でも倒産するリスクが高まります。このような「息切れ倒産」の増加が懸念される一方で、全体に急増する要因は乏しいとされています。

また、倒産の中で「ゼロゼロ融資」を利用した企業の件数は309件と、小康状態にあります。上場企業の倒産は2年連続で発生していないものの、法的倒産の構成比が95.7%と非常に高い水準で推移しています。これらのデータは、企業の経営環境が引き続き厳しいことを示しています。

小企業にとっての影響



集計対象から外れた負債1,000万円未満の倒産も増加傾向にあり、特に小規模企業や零細企業の厳しい状況が浮き彫りになっています。2024年度の1-9月累計では7,414件に達し、前年同期比18.0%の増加を記録しました。このままのペースが続くと、年間件数は11年ぶりに1万件を超える可能性もあります。

企業の倒産に関するデータは、今後の経済の動向を考える上で非常に重要な指標です。特に、中小企業や零細企業においては、現状の厳しさが今後も続く可能性が高く、このような環境下でどのように対策を講じていくかが、鍵となるでしょう。


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会社名
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